行程
大日堂P(6:00)→廃屋(6:37)→鳥首峠(7:37/7:45)→滝ノ入頭(8:18)→しょうじくぼの頭(8:27)→橋小屋ノ頭/有馬山(8:52)→タタラノ頭(9:25)→有馬峠(10:00/10:13)→仁田山(10:24)→1343m地点(11:04/11:10)→日向沢ノ峰(11:15/11:20)→柱谷ノ峰(11:40)→蕎麦粒山(11:59/12:48)→仙元峠(13:01)→大楢(13:33)→大日堂P(15:18)
山友のカッチンから蕎麦粒山行かない?と誘いを受け、大日堂からの周回コースを歩くこととなった。
当日3時に自宅を出発し、5時過ぎに大日堂Pに到着。少しするとカッチン&ちいさんも到着し、朝食を食べて予定通り6時に薄暗い中ヘッドランプを付けて出発。
車道を進み、分岐を左に折れて川沿いの車道を進む。
この周回コースを歩きたかった理由の一つに廃バスと廃屋が見られることが挙げられ、早速その一つの廃バスを発見。日産の旧エンブレムが激渋だった。
車道が終わると沢に橋が掛かっており、ここから先は山道となる。
橋を渡った先にある電柱の張り紙をちいさんが気にしているので見てみると、何と今年の春にこの付近にある福寿草自生地で見かけた「山の遭難をなくしたい者」の張り紙だった。自分の勝手な想像であるが、この方は遭難救助する側の人間なのではないかと思う。一般登山者であれば知らない登山者がどこで遭難しようが正直関係ないと思うし、ここまで遭難する方に強いメッセージを残す必要もないと思うので。あくまでも想像ですが・・・。ちなみに、メッセージの伝え方は乱暴に見えるが人の心配してくれるだけこの人は良い人だと思う。人間、興味が無い奴には心配なんてしないからね。
少し登ると平坦になり、廃屋が現れる。山奥にしては立派な建物で、扉や窓は外れたり割れたりしているが建物自体はしっかりとしており崩れるような感じはしなかった。廃屋内には、昔の家具や家電製品は放置されており、時間があればゆっくり見たかったが、今日はコースタイムで約9時間の行程なので、我慢して先に進む。
廃屋から鳥首峠の間は点線表記なので心配していたが、道はそんなに荒れておらず普通に気を付けて歩けば問題なくほっとした。
唯一迷いやすい箇所として、この枯れ沢が挙げられるが、ここは下に降りて枯れ沢を渡って斜面に取り付いて左に進んでいくとしっかりとした登山道と合流する。倒木があったので沢を登らなかったが、沢を少し登れば簡単に登山道に合流したのかもしれない。
少し暗い杉林の道を登ってゆくと、黒い動物が2頭斜面を駆け上がってこちらを見ており、カモシカだった。
カモシカを横目に見ながら少し登っていくと鳥首峠。風が強く寒いので尾根の東側に少し下り、風を避けながら立ち休憩。
寒いが歩くと背中の汗はびっしょりなので、Tシャツを脱いで、ファイントラックのベースレイヤーとモンベルのジャージ素材の上着のみにしたところ快適な温度になった。以降大汗をかくことも無くなり、終始快適な温度で歩くことができた。
鳥首峠からほんの少しゆくと、東側の展望が開けており、東京のビル群やスカイツリーが見えた。
更にその先の鉄塔からは、筑波山方面の山も見えた。
一旦降って登り返す。数えなかったが蕎麦粒山までは何度も軽い登り下りを繰り返して登ることとなる。
今回は馬蹄形のコースであり、これから歩く山々が見えているので分かりやすいのだが、まだ全体の行程の2割も歩いておらず先は長い。
遠くに両神山が見えた。
滝入ノ頭はピークっぽくない山頂だった。
歩けども歩けども変わり映えのしない登山道が続く。
ガツンと下って登り返すような箇所はないのだが、微妙に下って登り返すので恐らく後半ボディーブローのように効いて来ると思った。
3時間ほど歩いて、やっと全行程の三分の一が終了し有馬山(橋小屋の頭)。ここでちいさんから、山友のウタマルマンの家で作っている米を炊いて作ったおにぎりの配給があり、美味かった。
有間山で小休止して再び進むと左の視界が開けて、横浜?方面が見えた。輝いているのは東京湾でその先に房総半島が見えていた。
すんごい樹形の枯れ木。腰に手を当てているようだ。映画館でよく見るNO MORE 映画泥棒を思い出した。
陽だまりの気持ちのよい尾根歩きが続く。
タタラの頭。
木々の合間から丹沢本体は見えなかったが、大山が見えていた。
有間山からは登山道沿いにはブナやコナラの木が多く見られたが、大好きなブナの大木をよく見ると幹からワイヤーが垂れ下がっておりびっくらこいた。山で木に打ち付けられた看板が飲み込まれているシーンはよく見るが、こんなに綺麗に肉巻きしているのは初めて見た。
有間峠が近くなると、左下に車道が走っていた。名栗湖とその先に関東平野が広がっており、見事な展望だった。
尾根から一旦右に外れて車道に降り立ち、有間峠。ここで持ってきた椅子に腰かけて、セブンイレブンで買ってきた大好物のフレンチクルーラーを食べて腹を満たす。フレンチクルーラーが好きすぎて何個でも食えるので、セブンで常時販売して欲しい。
有間峠で休憩を終えたら、再び尾根に取り付いて登っていく。取り付き初めに小さな木の標識があり、その通りだなと思った。
有間山から一登りで仁田山。
メチャクチャ支点にされている木。
棒ノ折山と関東平野。スカイツリーやビル群に西武ドームも見えていた。
仁田山からは少しの間だけだが、急傾斜の箇所に木の階段が用意されており、これがまた丁度よい歩幅で凄く登りやすかった。
送電鉄塔。点検用のエレベーターが付いており初めて見た。
あと少しで主稜線。登山道脇にはアセビが花芽を付けて咲くのを待っていた。
送電鉄塔から一登りで日向沢の峰と蕎麦粒山との分岐に到着。これで主稜線に乗り、後は蕎麦粒山に登って下るだけなので、目処がついてホッとする。
蕎麦粒山に向かう前に分岐を左に折れて、日向沢ノ峰に移動。山頂からは富士山や雲取山など奥多摩の山々の展望が利くが、富士山は頭のみ雲に覆われていて見えなくて残念。
日向沢ノ峰で山座同定したら、蕎麦粒山に移動。移動途中で蕎麦粒山の山頂が見えており、最後は急そうだ。
再び分岐に戻り、防火帯になっている広い尾根をゆく。
柱谷ノ峰。
柱谷ノ峰からは目の前に蕎麦粒山の急登が見えており、二段構えになっていてラスボス感満載。もう6時間近くも登っているので結構キツかった。
出発してからほぼ6時間で蕎麦粒山の山頂に到着。見える展望は今まで見てきた展望と大差無く目新しい感じがしなかった。食事を満喫することにして、ちいさんにラーメンを作ってもらい、温かいラーメンが腹に染みて美味かった〜。
ラーメンを食べてコーヒを飲んで一服したら、寒くなってきたので下山に取り掛かる。
蕎麦粒山を一旦下って登り返すと仙元峠。昔はこの峠は秩父と多摩を結ぶ唯一の峠だったらしい。
仙元峠から登山口となる大日堂(川俣集落)までの登山道は枯葉に覆われており、枯葉の下が湿っているので滑りやすかった。
崩壊地を通過。木の根がむき出しになっており、持ちこたえる木も大変だ。
ここが恐らく山と高原地図に掲載されている大楢(だと思う)。写真でよく見ると標識があり右下に折れて進む必要があるのだが、気付かずに真っ直ぐ進んで尾根を下ってしまう。
登山道からだいぶそれてしまったが、地形図を見ると結局登山道と合流するため、戻らずにそのまま尾根を進み無事登山道と合流。
送電鉄塔で小休止。春に登った福寿草の自生地の山も見え、まだ今年の話なのかと懐かしむ。
植林地を過ぎると最後は急坂。
メチャクチャ溜まった枯葉を滑り漕ぎながら降り、登山口取り付きに到着。
大日堂。
すんごい土台の小屋。余計なお世話だけど大地震が来ても大丈夫なのかな。
大日堂前の駐車場に到着し無事ゴール。蕎麦粒山はピストンならそうでもないけど、周回コースにしたので18.6kmを約9時間歩き、久々に膝に来る山行だった。
翌日も晴れの予報なのでもう一山登りたかったが、在宅勤務で使うPCを修理しないといけないので我慢して帰宅した。