朝日・飯豊連峰 登山記録 東北

朝日連峰縦走-2日目(2017年10月7-9日)

行程

竜門小屋(6:29)→寒江山(7:32/7:57)→北寒江山(8:21)→狐穴小屋(8:42/9:00)→以東岳(11:02/11:56)→狐穴小屋(13:39/14:00)→北寒江山(14:24)→寒江山(14:48/15:02)→竜門小屋(15:54)

行動時間計:9時間23分

2日目の記録

午前2時過ぎにガスバーナーの「ゴーッ」という音で起きる。登山を始めて14年目であるが、2時台にガスバーナーは初めての出来事であり、色んな登山者がいるもんだ・・・。

出発には早いので二度寝して4時半頃に起床。昨日作っておいたシチューを温めて皆で食べ、小屋の2Fの窓を開けて朝日の写真を撮影。丁度太陽が上がってきたタイミングでガスってしまい、何とも勿体なかった。

DSC08269

サブザックに荷物を詰めて、6時過ぎに小屋の外に出ると、小屋のブロッケン現象が発生。写真では微妙だが目視ではしっかりとブロッケン現象が確認出来た。小屋番の石川さんも小屋番していて初めて見たと喜んでおり、定時の無線連絡で小屋のブロッケン現象発生について、他の小屋番に力説していた。笑

DSC08280

6時半頃に小屋を出発。今日は以東岳をピストンするのだが、小屋の少し上の竜門山分岐から以東岳のピストンは、コースタイムで往復9時間55分(16.2km)あるので、中々の行程。荷物が軽い事だけが救いだ。

DSC08289

小屋から10数分歩くと、目の前に紅葉がドーンと飛び込んできて、その先には寒江山が見えた。先週見た谷川連峰の白毛門・朝日岳の紅葉も良かったが、こちらは更に良い。もう何度も沢山の登山者の記録を見て朝日連峰の紅葉の凄さは知っていたので、やっと念願が叶って気分よく歩けた。

DSC08295

左を見ると飯豊連峰も顔を出していた。

DSC08300

秋なので高山植物なんて1mmも期待していなかったのだが、ハクサンイチゲが咲いていてビックリ。話を聞くと、ハクサンイチゲは二度咲きするらしい。まだまだ知らない事ばかりで勉強になるなぁ。

DSC08303-1

竜門小屋から2つの軽いピークを越えて降って、南寒江山に登り返す。

DSC08307

マツムシソウ

DSC08311

後ろもどうなっているのか気になって振り返ってみると、蔵王連峰の山々が見えていた。

DSC08321

南寒江山はなだらかなピークであるが、展望は抜群。飯豊山も大朝日岳方面にこれから進む以東岳もバッチリ見えており、たまらずに皆を先に行かせてパノラマ写真を撮影した。

DSC08343[1]

DSC08342

南寒江山のパノラマ写真を見る

1008ito01mini

南寒江山でのパノラマ写真撮影を終えたら、駆け足で皆と合流し、また少し登り返すと寒江山に到着。2007年8月に朝日連峰を縦走した際に、寒江山からの相模山を見て感動した事を覚えており、紅葉した相模山を見る事が出来てよかった。寒江山は休憩するには最高の山頂なので、ここで大休止した。

DSC08345

自分の中で好きな山容ベスト20に入る位好きな相模山。いつか歩いてみたい・・・といつも書くものの、殆ど実行出来ていない…。ここ数年は飯豊・朝日によく訪れているので、恐らく5年以内には歩くと思う、多分。

DSC08347

寒江山の山頂でもブロッケン現象が発生していた。

DSC08353

相模山の斜面に、雪形ならぬ笹形?ハイマツ形?があり、皆で「何かのキャラクターが横に歩いているように見えるよね~」と言っていたが、何のキャラクターだったのかは忘れた。ちいさんの登山記録作成を待つ事にしよう。笑

DSC08354

リッキーさん差し入れのシャインマスカット。めちゃくちゃ甘くて美味しかった。

DSC08351

北寒江山には寒江山を一旦降って登り返しが必要であり、勿体ないな~と思いながら鞍部まで降ると、先頭のリッキーさんが「もこもこさ~ん」と言っており、どうやら知り合いの男女ペアのようだ。リッキーさんの話が終わるまでその男女ペアの顔を見ていると、どこかで一度見た顔である。「もしかして~」と聞いてみたら、何と去年の5月に谷川連峰を縦走した際に水上駅前の温泉まで車で送った男女ペアでありビックリだ。こんな事ってあるものなのね。

DSC08384

DSC08385

男女ペアと別れ、キツくない傾斜の登山道を登り返すと北寒江山。北寒江山は、素晴らしい山容の相模山に向かう三面コースとの分岐点になっており、今すぐにでも向かいたい位だが、今回は我慢我慢。寒江山で十分休憩したので、北寒江山はスルーして狐穴小屋に向かう。

DSC08386

DSC08390

狐穴小屋に向かう途中で左の谷を見て誰かが「紅葉の谷」と言っていたが、本当にその通りで見事な紅葉だった。しかも谷の下から稜線まで全山紅葉しており、こういった紅葉は条件が良くないと見られないので今回はかなり運が良かったと思う。でもその運もこれまでで、その運を全部使い切ってしまったというのは後の話・・・。

DSC08394

三方境の砂礫帯の登山道を下ると狐穴小屋。2007年8月に朝日連峰を縦走した際に狐穴小屋に泊まっており、その際に小屋番の方に本当に親切にして頂いた。また会える日を楽しみしていたのだが、まだ同じ小屋番さんがいて10年ぶりに再対面。この親切にして貰った事は一生忘れる事はないだろうな。お元気な様子で本当によかった。

DSC08396

水場にはキンキンに冷えたコーラが・・・。山コーラは最高なので、帰りに買って自分へのご褒美にする事にする。

DSC08398

狐穴小屋で少し休んだら、以東岳に向かう。この辺りからガスに覆われてきて、以東岳から展望が見られるか少し不安になる。

DSC08402

狐穴小屋から少し進むと、ガスも抜けて視界が良くなり一安心。

DSC08412

DSC08416

右を見るとこちらも紅葉が見事。山の名前がはっきり分からないが、地図を見る限り天狗角力取山方面のようだ。

DSC08418

DSC08420

DSC08428

以東岳へと本格的に登る手前で休憩。ちいさんから梨の配給があり水分補給。みずみずしくて美味しかった。

DSC08433

休憩を終えて以東岳に向かうが、めちゃめちゃキツい訳ではないが地味に中々辿り着かなくて少し疲れた。

DSC08437

DSC08438

途中でリッキーさんが先頭を譲ってくれて、以東岳に到着。 到着時点では曇っており折角の紅葉も映えない感じだったが、暫く休憩していると青空も見えてきた。

DSC08510

山頂から大鳥池。ちづさんが「熊の毛皮」と言っていたが、確かに熊の毛皮みたいだ。

DSC08469

山頂から大朝日岳方面の展望。大朝日岳から以東岳までは12.6kmあり、前回この稜線を歩き通し、以東岳から自分が歩いた稜線を振り返り見て感動したのが懐かしい。

DSC08470

DSC08530

リニューアルした以東小屋。山頂の下にあり、行って戻ってくるのはあれなので、上から撮影するだけにしておいた。

DSC08524

以東岳のパノラマ写真を見る1

1008ito03mini

以東岳のパノラマ写真を見る2

1008ito05mini

山頂で後悔しない程展望を見たり写真を撮影したところで折り返す。今度は大朝日岳方面の紅葉を眺めながら歩けるので、ピストンもたまにはいいなと思った。ガスってたらあれだけど…。

DSC08589

DSC08599

DSC08600

DSC08611

DSC08613-1

DSC08617

狐穴小屋に戻り、楽しみにしていたコーラを買って飲む。山コーラは最高だった。あまりにも美味いので、ご褒美にもう一本買って竜門小屋でも味わう事にした。

DSC08620

DSC08621

DSC08622

小屋番さんと記念撮影。自分も撮って貰えばよかった。

DSC08624-1

三方境から以東岳方面の写真を撮影。竜門小屋方面に向かうと以東岳のはっきりとした山容を段々見られなくなってくるので、後悔しないように何度も撮影した。

DSC08626

DSC08630-1

北方向に月山が見えた。月山は2回登ったが、どちらも山頂でガスにやられているので、また登りたい。

DSC08632

北寒江山から寒江山の登り返しは、後半戦だとキツい。

DSC08636

寒江山で本日最後の休憩。大好きな相模山も最初は見えていたのに、パンを食べているうちにガスに巻かれてしまい姿を消した…。写真は撮れるうちに撮っておかないといけないですね。

DSC08641

ミヤマリンドウ

DSC08644-1

竜門小屋を遠目に見ていると、小屋前には沢山の登山者が溢れかえっていた。10月三連休の朝日連峰の山小屋の混雑振りは、他の登山者のブログなどで目にしていたので、今晩はギュウギュウ詰めで寝る事になりそうだ。

DSC08652

竜門小屋に到着。中で食事するスペースが取れないためか、外で宴会開始している方が多く小屋前は賑やかだった。小屋前で中に入る準備をしている最中にも何名かこの小屋に到着したが、小屋は一杯のようで、皆この先の狐穴小屋に宿泊するように案内されていた。大朝日小屋のようにテントも無いので仕方ないのだが、竜門小屋泊を予定していた人はキツいだろう。でも、スペースを確保したければ早着すればよいだけなので、情報収集不足・計画不足と言われたらそれまでか…。

DSC08655

自分達は1F階段下のスペースに荷物をデポしており、その僅かなスペースで宴会開始。晩飯のメインは、ちいさんお手製の丸鍋で炊いたご飯にグリーンカレー。 就寝時間の20時手前でお開きとなり、小屋の就寝時間の20時に翌朝に備えて寝た。のだが、自分は風邪が悪化しており、息を吸う度に咳き込んでしまい間違いなく気管支炎だろう。いびきをかいて寝ている人は問題なかったと思うが、自分の咳で少なからず睡眠を邪魔された登山者もいたと思うので、この場をお借りしてお詫び致します。

DSC08658

DSC08660-1

-朝日・飯豊連峰, 登山記録, 東北