登山記録 南アルプス(南部) 甲信越

聖岳・赤石岳-2日目(2009年11月7日-9日)

2日目の記録

兎岳避難小屋(05:50)→兎岳(05:56)→中盛丸山(07:11)→大沢岳(07:34)→百間洞分岐(08:08/08:16)→百間平(08:57)→赤石岳(10:08)→赤石岳避難小屋(10:37)→赤石岳山頂→(10:41)→百間平(11:41)→百間洞分岐(12:05)→百間洞山の家(12:09/12:33)→中盛丸山(13:39)→水場分岐(14:26)→水場(14:32)→水場分岐(14:45)→兎岳(15:34/15:44)→兎岳避難小屋(15:50) / 小屋泊

05:56 兎岳

05:50に兎岳避難小屋を出発して、一登りするとあっという間に兎岳の山頂。今日は赤石岳をピストンするだけなので、荷物も軽い。まだ日が出ておらず、パノラマ写真を撮影するには少し早い。パノラマ写真は帰りに撮影する事とし、小兎岳へ向けて下る。
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06:20 小兎岳手前のピーク

兎岳から砂礫帯の道を勿体無い程下って軽く登り返すと、小兎岳手前のピーク。中盛丸山の東斜面に朝日が浴びて真っ赤になっていたが、今回歩く稜線からは各山の東斜面が見通せず、余り朝焼けは楽しめなかった。
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おはよう、中央アルプス。

06:29 小兎岳

小兎岳に到着すると、聖岳の方から太陽が顔を出し、明るくなってきた。

小兎岳のパノラマ写真を見る1小兎岳のパノラマ写真を見る2

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06:32 中盛丸山に向かう

昨日と比べて今日は下って登り返しが多いが、見た目より実際には標高差が無いので、鼻歌混じりで登れる。
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07:11 中盛丸山

小兎岳を下り、ガレ場の登山道を登り詰めると中盛丸山。この山は南アルプスの百名山・富士山・兎岳・中央アルプス・大沢岳と大展望が広がる最高のパノラマ展望所であり、これから向かう大沢岳を含めて今回一番楽しみにしていた山だ。しかし、太陽が出始めの時間帯はパノラマ写真撮影で一番苦労する時間(コントラストが強すぎるので)であり、とりあえず1カット撮影するが、帰りの完全に太陽が上がった時間帯の撮影に期待して先に進む。

中盛丸山のパノラマ写真を見る1中盛丸山のパノラマ写真を見る2

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07:19 分岐

中盛丸山を下ると、百間洞山の家へと続く短縮ルートの分岐。このまま下れば大沢岳一山分の行程が短縮出来るが、この機会に大沢岳に登っておかないといつまでも登り残してしまうため、珍しながら楽を捨てて大沢岳に向かう。
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07:24 分岐

分岐から大沢岳方面に一登りすると、しらびそ峠へと続く分岐。しらびそ峠からこの分岐までは地図タイムで10時間20分もあり、何ともヘビーなルートだ。しかも赤石岳か兎岳まで歩かないと小屋は無いので、このルートは余程の健脚が利用するに違いない。
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07:34 大沢岳

しらびそ峠分岐から10分程ガレ場の登山道を登ると、大沢岳の分岐。赤石岳がだいぶ近付いてきて、今日も何とか富士山に雲がかかる前に山頂に立てそうなので期待が膨らむ。大沢岳は中盛丸山と似たような展望だが、どちらも甲乙付けがたい位素晴らしい展望だった。

大沢岳のパノラマ写真を見る1大沢岳のパノラマ写真を見る2

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07:44 もう一つのピークは巻いていく

大沢岳は二つのピークを持つ双耳峰であり、もう一つピークがあったが、山頂まで行けるかよく分からないし、先程の展望で十分満足したので、踏み跡を辿って百間洞山の家への分岐に向けて下る。
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大沢岳北峰(とでも言うのかな?)は巻いて東斜面を下る。

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大沢岳まで来ると赤石岳がグンと近くなる。

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大沢岳からは南アルプスの百名山の展望がずらり勢揃いで素晴らしい。

07:59 雷鳥

大沢岳から岩石とハイマツの急斜面を下っていると、久し振りに雷鳥とご対面。半分位冬毛に生え変わっており、冬が近い事を知らせてくれた。
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08:08 分岐

大沢岳から標高約330mを下ると、百間洞山の家の分岐に到着。分岐はテント場になっており、意外にもしっかりと整地されていてかなりの数のテントが張れるようになっていた。また、一番気になっていた水場の事だが、しっかりと川に水が流れており今晩使う水の確保も確実のものとなり安心だ。ここでガス欠となったので、おにぎりを2つ食べて小休止する。
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08:17 赤石岳へと向かう。

小休止が済んだ所で、階段状に整地されているテント場の横の登山道を登って赤石岳に向かう。
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08:37 百間平へと続く登山道

百間平へと続く登山道は砂礫帯のジグザグに折れ曲がった登山道を登る。
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08:57 百間平

百間平付近は本当に見事に平坦であり、全く疲労感なく歩けた。
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09:10 標高2,800m~2,900m付近

標高2,800m付近にまで来ると、その先にはハイマツも僅かしか生えない荒々しい岩石で形成された登山道に変化する。
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標高2,920m付近までは、大きな岩石で形成された登山道が続く。

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岩の上をテンポよく飛び跳ねて歩いていけるので、意外と疲労感はなく、砂礫帯の登山道より僕はこっちのほうが歩きやすい。

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ガレ場越しに聖岳と兎岳が見えた。

09:34 標高2,920m付近

岩石で形成された登山道を登りきると平坦な個所に着き、標識には山頂まであと40分と書かれており、パノラマ写真を撮影するのに最適な午前10時頃に山頂に到着出来そうなので気分が高まる。
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09:55 山頂手前

「さすがにもう山頂だろう」と期待してガレ場の斜面を登り切ると、赤石岳避難小屋がまだ先に見えており、中々山頂に立たせてもらえなかった・・・。
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富士山にもガスがかかっておらず、本日のパノラマにも富士山が無事写りそうだ。

10:08 赤石岳

山頂を目前にして若干下って登り返すと赤石岳避難小屋の前に出る。赤石岳から山頂は目と鼻の先であり、少し登るとついに赤石岳の山頂に到着。2006年に登った事はあったのだが、ガスっていて一部しか展望を望めなかったので、今回は感動もひとしおだ。山頂からは南・中央・北アルプスの山々が見渡せる物凄い展望であり、やはり今回登って正解だったようだ。

赤石岳のパノラマ写真を見る1赤石岳のパノラマ写真を見る2

赤石岳のパノラマ写真を見る3 

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赤石岳より南アルプス北部の山々を望む。

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赤石岳から中央アルプスとその先に御嶽山を望む。

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ソフトバンクは全然ダメらしい。(笑)

10:37 赤石岳避難小屋

山頂でパノラマ写真撮影と、軽い昼食を食べた後は、赤石岳避難小屋を見学。2階から入れるようになっており、内部は凄く綺麗だった。
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10:41 赤石岳

赤石岳避難小屋から更に東に行った箇所にもう一つピークがあり、パノラマ写真を撮影する。

赤石岳のパノラマ写真を見る4 

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11:26 赤石岳標高2,800m付近

山頂でゆっくりしたところだが、最近は5時で日が暮れてしまうのでゆっくりも出来ず下山する。

赤石岳標高2,800m付近のパノラマ写真を見る

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12:05 分岐

下るのはあっという間で、山頂から1時間ちょっとで百間洞山の家へと続く分岐に到着。
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12:09 百間洞山の家

水量豊富な沢沿いの道を下ると、百間洞山の家。こんな位置にある小屋なので小さな小屋なのかと思っていたが、意外にも立派な小屋で驚いた。
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冬季は2階から入る事が可能で、寝床は上段と下段に別れていた。

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小屋前には水量たっぷりの沢があり、ここで水を汲んだ。

12:33 大沢岳下の分岐へと登る

百間洞山の家で小休止した後は、中盛丸山へと登り返す。
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12:42 小滝

百間洞山の家から少し登ると小滝が現れ、黒いホースからも水がジャブジャブ流れていた。小屋前の沢の水よりこちらのほうが美味そうなので、1リットルだけ水を汲み直して先に進む。2009_1108_124245

13:20 分岐

百間洞山の家から急坂を登りきると、大沢岳下部にある分岐。大沢岳を登り返すよりは楽だとは思うが、これはこれで中々疲れた。
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分岐より中盛丸山を望む。

13:39 中盛丸山

再び中盛丸山。雲が多かった午前中に比べると青空が多くなり、中々良いパノラマ写真を撮影できた。

中盛丸山のパノラマ写真を見る3

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14:21 小兎岳

中盛丸山を下って登り返すと小兎岳。荷物が軽くてもやっぱり疲れるものは疲れる。この頃にはかなり足が重くなっていた。

小兎岳のパノラマ写真を見る3

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14:26 水場

小兎岳を下って更に小ピークを登って下ると石に「水場」と書いてあり、ここが地図に記載されている水場のようだ。時間もあるし今後の登山で利用するかもしれないので東斜面にあるハイマツ帯を下って水場を確認しに行く事にする。
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石のある位置をまっすぐハイマツ帯に向かっていくと水場へと続く道がある。

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写真だと単なる水たまりにしか見えないが、ちゃんと岩の隙間から水が流れていて中々美味しい水だった。

15:01 兎岳への最後の登り

水場の確認を終えた後は、兎岳へと続く斜面を登る。この頃になると、山々が西日を浴びて午前中とはまた違った雰囲気になり、写真を撮影しまくりながら登る。
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兎岳に登っている途中で後ろを振り向くと、今日歩いてきた山々が見えた。

15:34 兎岳

本日最後のピークの兎岳に到着。山頂からは西日を浴びた聖岳が素晴らしく、西日のお陰で大崩壊地もより荒々しさが際立っていて中々良いパノラマ写真が撮れた。

兎岳のパノラマ写真

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兎岳より聖岳と上河内岳を望む。

15:50 兎岳避難小屋

聖岳でパノラマ写真を撮影した後は、数分下って兎岳避難小屋に到着。見た目が悪いが中は綺麗なので今晩で二泊目でも全く問題ない。
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この後は、晩飯を食べて夜になったら星空の撮影でもしようと思っていたのだが、シュラフに入ったらそのまま寝てしまい、結局翌朝まで爆睡していた。

3日目につづく

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