秩父・奥武蔵 登山記録 関東

両神山(2005年1月23日)

日程・行程

1月23日(日)
西武秩父駅-小鹿野町役場前-日向大谷-会所-白藤の滝分岐点付近?-会所-日向大谷-小鹿野町役場前-西武秩父駅

記録

HPで冬の両神山について調べたところ、早速2005年1月の登山記録が見つかり、何と冬季であるにも関わらずつぼ足日帰りが可能である情報が載っていた。だが、その方は車で登山口に向かって早朝にスタートしており、バスで行く僕は登山口に到着するのが9:46と遅いため、ちょっと参考にならない。とは言え、何とかなるのではないかと馬鹿な考えを犯してしまい、アイゼンとピッケルを持って両神山に向かって行ってしまった。

9:50 日向大谷

西武秩父駅からバスに乗り、小鹿野町役場前で一度下車。数分待つと日向大谷行きの小さめなバスがやって来て、50分程で日向大谷に到着。昨年11月に来た時ですらバスには数人しか乗っていなかったので分かりきってはいたが、本日バスに乗って日向大谷に向かったのは僕1人で貸切状態だ。少し坂を登ると両神山荘に到着し、登山届をポストに入れ、スパッツのみを取り付けて両神山荘脇の登山道を進む。

10:09 カモシカと遭遇

会所に向かう途中で、ばったりとカモシカに遭遇した。僕を見てびっくりしたカモシカは斜面を駆け下り下からじーっと僕を凝視しており、彼の生活の邪魔をして何だか申し訳ない気分になった。とはいえ、カモシカの生息域には何度も行った事はあるが、今まで見た事が無かったので正直カモシカを見る事が出来て嬉しかった。何といっても特別天然記念物なのだ。

10:24 会所

会所までは積雪も少なく、アイゼン無しで秋の登山道と大して変わらずに歩く事ができた。が、会所から先を見ると積雪が多くなっているため、ワカンを持ってこなかった事を今更ながらに悔やむ。やっぱり人から聞いた情報だけで山に入るのは無謀だ。山は日々変化しているので、その場その場の状況に対応出来るよう事前準備・事前情報の収集が必要なのだ。

12:44 白藤の滝分岐点付近?

ワカンが無いので、アイゼンを付けてつぼ足でラッセルしていたのだが、白藤の滝分岐点付近まで来ると、深い所では腰まで埋まってしまい、「もうこりゃ無理だ!」と0.3秒で下山を決意して引き返す事にした。正直山頂までは無理かもしれないが、氷結した白藤の滝までは行けるだろうと思っていたのだが、それすらも願い叶わず残念だ。

13:59 またもやカモシカと遭遇

あと少しで日向大谷に到着、という所でまたしてもカモシカに遭遇した。というか、このカモシカは学習能力というものがないのだろうか。相変わらず僕を見るなり斜面を駆け下り、またこちらをじーっと見つめている。「はいはい、もう邪魔しませんよ」と記念に写真を一枚撮って、日向大谷に向かう。

15:20 日向大谷

日向大谷に到着する一歩手前で両神山荘を見下ろすと、山頂まで散歩に行ってしまうという登山犬が「ワンワン」と吠えて僕を迎えてくれた。会所で結構時間を潰したつもりだったのだが、バスが出発する1時間も前に日向大谷に到着してしまい、この先何をしようか思案する。暇なので登山犬と遊ぼうかと思っていると、山荘から主人がやってきて、快く僕を山荘内に迎え入れてくれたので助かった。主人に話を聞くと、先週秩父ではドカ雪が降り、それがつぼ足を許さない登山道の大雪となったらしい。そして12月末に山頂手前の「のぞき岩」から転落死亡事故が発生したという事もあって、単独行の僕の登山届を見て心配していたとの事であり、「無事に下山出来てよかったねぇ」と仰ってくれた。また、奥様からは温かいお茶と美味しい漬物までご馳走になり、とても親切にして頂いてありがたかった。

16:26 日向大谷バス停

バスの出発時間10分前に山荘の主人と奥さんにお礼を言って、バス停に向かう。帰りのバスの乗客も僕一人で貸切状態で帰路に向かった。

やはり、大して下調べもせずに雪山に向かうのは良くない。まぁ向かったとしても山頂には到達出来ないのがオチである。今度機会があれば雪があるうちにワカンを忘れずに1泊2日の清滝小屋泊プランでリベンジする事にしよう。

参考情報は以下の通り。(2005年1月の情報です。)
・登山道にある登山届の箱は両神山荘の主人が管理しているので、他人のトレースをあてにする場合は、ここ数日に登山者が何人入ったか事前に聞いて登るとよいかと。
・清滝小屋を管理する両神森林組合に電話をかけて聞いたところ、冬期間は小屋を一部開放しており(本館ではなく、離れの寝場所)、布団も一式あるとの事。
・そんなに大雪が降るエリアではないが、降雪直後はワカンが必要な場合もあります。

-秩父・奥武蔵, 登山記録, 関東