朝日・飯豊連峰 登山記録 東北

頼母木山-2日目(2016年5月5-6日)

行程

頼母木小屋(07:23)→頼母木山(07:48/07:52)→頼母木平(08:02)→枯松峰付近(09:03)→西俣ノ峰(09:47/10:06)→十文字ノ池(10:36)→大曲り分岐(10:59)→西俣ノ峰登山口(11:22)→梅花皮荘駐車場(11:53)

記録

4時半頃起床。起きたらやけに外が明るくて、外に出てみたら完璧に日が上がっており、朝焼けを見逃してしまう・・・。でも天気予報通り晴れており、風も穏やかで最高の登山日和の朝を迎えられて幸せだ。

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外で一通り景色を眺めたら小屋に戻って朝食。ちいさんが、丸鍋でご飯を炊いてくれて、なめこ汁も作ってくれて、ここは旅館ですか・・・。朝から美味しいご飯を食べてエネルギー満タン。それにしても昨日は小屋の中にいても寒くてずっと毛布にくるまっていたが、今日はそんなに気温が高いわけではないが暖かい朝だった。

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朝食を食べて荷物を整理したところで、協力金の1,500円をポストに入れ、小屋内をホウキで掃除してから外に出る。飯豊は避難小屋がよい間隔にあり立地条件も素晴らしく非常に助かる。避難小屋を維持してくれている方々に感謝です。

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外に出たら写真撮影タイム。真ん中の立派な山は蒜場山、その後ろは撮影時点では目視では分からなかったが、家に帰ってカシミール3Dで調べたら、越後駒ヶ岳とか浅草岳、右奥の山は五頭連峰などの山である事がわかった。

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左から大石山、鉾立峰、朳差岳。ハクサンイチゲが咲く頃に再訪するのが楽しみだ。管理人室に泊まっていた写真家の男性にこの場所で記念撮影をしてもらった。

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奥に朝日連峰が見えた。写真では分からないが、月山も頭を出しており、鳥海山までは見えなかった。

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一通り景色を眺めて、後悔の無いように写真を撮り終えたら、写真を撮影してくれた男性にお礼を伝えて出発。カッチンが「頼母木山に登る?」と言うので、ちいさんと二人して「絶対登る!」と返答して、まずは頼母木山に向かう。

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途中で後ろを振り返って頼母木小屋を撮影。本当に良い立地条件で、夏は水がジャブジャブ出ているし、トイレも綺麗で文句の付けようが無い程の良い小屋だ。

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頼母木山の方面を向いて、左下を見ると水場に続く踏み跡を発見。昨日はガスっていて見つけられず、残雪を溶かして水を作ったが、今朝カッチンが管理人から聞いた限りでは水は出ていないそうだ。ちなみに、つい先日登ったちいさんの山友情報によると、このどこかに残雪の融雪水が取れる場所があり、そこで水を確保したそうだ。適当な事を書いて来年登る方々を混乱させると嫌なのでこの辺でやめるが、ちゃんとガスの予備は持ちましょう。

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今度は右を振り返ると二王子岳がデカい。二王子岳から見た飯豊も素晴らしいそうなので、来年の晴れの残雪期を狙って登ろう。

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頼母木小屋からほんの一登りで頼母木山に到着。頼母木山からの展望は過去に夏と秋に眺めた事はあるが、残雪期の展望はこれまた最高だ。こんなに素晴らしい展望なのに撮影機材を持ち合わせていないのが残念だが、ここまで来てタダでは転ばない。カッチンとちいさんに隠れ身の術を使って貰って、何とかコンデジで360度のパノラマ写真を撮影し、数カットだけ露出が合わなかったが何とか見られるだけのパノラマ写真が撮影出来て満足だ。地神北峰方面と朳差岳方面をバックに記念撮影した。

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頼母木山のパノラマ写真を見る

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大パノラマを眺めて満足したところで、少しだけ藪漕ぎして下の残雪地帯に降りて、下山に取り掛かる。

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飯豊本山。手前の尾根は丸森尾根。

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朝日連峰を眺めながら下っていく。

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頼母木平にはキツい思い出しかないので、スルーして通過。

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下りは楽で楽で、あっという間に標高が下がっていく。

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マンサクと大嵓尾根。

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天気が良いのでカタクリも元気に咲いていた。

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頼母木山の山頂で「たまには夫婦だけで記念撮影でもどうですか?」と言ったら、二人して「いらない」というので(笑)、遠くから「バンザイして~!」と声を掛けて無理くり記念撮影。構図が下手くそだが、何とか貴重な一枚をゲットした。

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んだ、オレも山さいぐ。(北海道出身であるが、青森の向かいの北海道の片田舎で育ったので、東北6県の方言は殆ど分かっていたりする。)

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大嵓尾根と飯豊本山。大嵓尾根は9月に登った事があるが、飯豊本山手前で足を吊って悶絶したのが懐かしい。ちなみに、今まで登った山で足を吊ったのはこの尾根だけだ。灼熱の大嵓尾根を登る際には、沢山水を持って塩分も多めに補給しましょう。

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昨日休憩した大雪原地帯を通過。

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倉手山

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昨日は後ろを振り返らなかったので気付かなかったが、西俣ノ峰手前の尾根の雪の付き方が邪悪な感じだった。写真ではヤバそうに見えるが、樹林帯の夏道が出ていたので問題なかった。ガスって残雪が豊富な時は忠実に樹林帯の中を歩いたほうがよいなと思った。

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残雪の下りで楽なので、余り休憩も取らずに、あっという間に西俣ノ峰。この峰で大パノラマは終了となるので、ここでもパノラマ写真を撮影。

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新緑にシャチ模様が美しかった。

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朝日連峰。大朝日岳から以東岳までの稜線が見事に見えた。また花が綺麗な夏に縦走したいなぁ。秋の紅葉も素晴らしいとネットの記録で見た事があるので、秋にも登ってみたい。

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西俣ノ峰のパノラマ写真を見る

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西俣ノ峰で後悔の無い程周囲の山々の眺めを目に焼き付けてから下る。この後で、ちいさんと2人で楽をしようとして残雪をショートカットしたら、ズルッと滑って久々に大コケ。漫画みたいなコケ方だった。

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西俣ノ峰からあっという間に十文字ノ池。卵が多過ぎてグロかった。

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十文字ノ池からは残雪も無くなり、木の根に注意しながら下っていくと、進行方向左下の笹薮の中から超重低音で地面から鳴り響く感じの「グルルルルー」という熊の唸り声が聞こえ、ちいさんも聞こえたようで2人してビビる。もう何度も聞いた唸り声で何回聞いてもビビるが、今日は3人もいるので冷静だった。唸り声が聞こえたエリアから早々に立ち去り、デカイ声で「オーイ」と叫んで人の気配を熊に伝えるが、暫くすると大曲り分岐の手前辺りでももう一発唸り声が聞こえて本当にビビった。ちなみに、カッチンは全く唸り声が聞こえなかったらしく(笑)、大抵の場合は熊の方から逃げて行ってくれるので、聞こえない方が幸せだと思った。

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この尾根は登りもキツいが、下りもキツく、何度かロープのお世話になった。

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急坂を下りきって、無事登山口にゴール。

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田んぼの中のあぜ道を通って、民宿奥川入に到着し、味噌作り最中のご主人に下山の挨拶。先程聞いた唸り声の主が何者なのかもう10年以上確証を持てずにいたので、さすがにマタギの方に聞いたら分かるかと思って聞いてみたが、「熊かもしんねぇなぁ」位の回答で、またもや真相は闇に包まれた(笑)。写真は昨日の熊まつりで飾ってあった熊の毛皮。

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梅花皮荘の駐車場に到着。下山したら曇ってしまったが、後ろを振り返ると飯豊の山々がまだまだ見えていた。また来るよ~飯豊。

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下山後は梅花皮荘で温泉に入り、温泉から上がったところで、カッチン&ちいさんの山友のバーボンさんが経営するラーメン店の「かぐや」で拉麺を食べる。この辺りではラーメンに青のりを入れるそうで、郷に入っては郷に従えという事で青のりを入れて食べてみたが、美味しかった。半チャーハンには最初から青のりがかかっていてこれまた美味しい。旅をするとこういう文化にも触れられるのが楽しいですね。

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かぐやでラーメンを食べた後は、カッチン&ちいさんはコインランドリーに行くため、夜までは自由行動となった。さて、夜まで3時間位時間があるが何をしようと思い、今日が平日である事に気付く。ダム巡りで「ダムカード」というカードを折角なので貰うようにしているのだが、平日しか配布していないダムもあり、今日ならダムカードをゲットし放題だ。という事でダム見学に行く事にした。

長井市にある長井ダム。5年前に完成した新しいダムで、見事な重力式コンクリートダムだ。このダムにより出来た「ながい百秋湖」の下には以前利用されていた菅野ダムが沈んでいるというのも何とも凄い歴史だ。ちなみに、長いダムでは長井ダム・菅野ダム両方のダムカードが貰えた。

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次は飯豊町にある白川ダム。中央コア型ロックフィルダムで、ロックフィルダム好きにはたまらない。

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続けて、小国町にある横川ダム。これも見事。1966年、1967年と2年続けて集中豪雨による大水害があり、この水害を契機に治水対策で建設されたダムなのだが、着工も完成も大分後の事なので真相は分からない。地域とダムの情報空間「きてくろ館」ではこの付近の自然や歴史を学ぶことができ、1967年の羽越豪雨の際の映像を見る事が出来た。

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もうここまで来たら時間を有効活用。カッチンから教えて貰った熊爪キーホルダーを買いに、小国町の「りふれ」に移動して、熊の爪キーホルダーをゲット。ついでに日が暮れてきたので、飯豊山を撮影出来るポイントがないかと思い、町道らしき道に入り込んでドライブしていると見事に勘が当たって飯豊山をよく眺められるポイントを見つけられた。目で見ると赤く染まって綺麗だったのだが、写真にすると微妙でありふてくされていると、カッチンから「今日ウタマルマンの家の庭で飲む事になったけど、どうする?」と電話があり、勿論「行く行く~!」と返事して、ウタマルマン家に向かう。

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ちょっとだけ迷ったが、無事ウタマルマンの家に到着。家の前の庭には大きなテントが張られており、庭木も綺麗に手入れされており最高のキャンプ場で驚いた。そして会いたかったウタマルマンに初対面。とても気さくな方で、初対面の自分を温かく迎え入れてくれて嬉しかった。宴会では、ちいさんが作ってくれたコシアブラのペペロンチーノが美味くて最高。ウタマルマンの綺麗な奥様も宴会に加わり、話も弾んでそろそろ23時位かなと思ったら、既に時間は次の日の2時。あと数時間で次の山に出発なので、宴会場はそのままにしてテントの中に入ってウタマルマン、自分、カッチンの順で川の字になって寝た。笑

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