3日目の記録
兎岳避難小屋(05:26)→聖岳(07:29/07:55)→小聖岳(08:39)→薊畑分岐(09:12)→西沢度(11:21)→便ヶ島(12:00)
05:25 兎岳避難小屋
昨夜は夕食を食べてすぐにシュラフに入って爆睡。今日は便ヶ島まで下るだけなのでゆっくり出発しても良かったのだが、聖光小屋にも顔を出したいので、夜明け前に出発する事にした。
06:01 兎聖コル
ヘッドライトを付けて下るが、下り始めから道を外してウロウロと迷う。石に登山道を示す矢印が書かれているのを発見して何とか復帰できたのでよかったが、やっぱり日が出てから下ればよかったと思った。そんなこんなで下ると兎聖コルに到着。ここからまた聖岳への登り返しが始まる。
06:10 朝焼け
6時を過ぎた頃から明るくなってきて、兎岳や赤石岳が赤く染まり始めたので足を止めて写真を撮影。せっかくの朝焼けなのだが、如何せん写真を撮るには場所が悪い。どうせ朝焼けを撮るなら向かいの尾根にある笊ヶ岳辺りから赤石山脈南部の山々の朝焼けの写真やパノラマ写真を撮ってみたいなと思った。
登山道より兎岳を撮影。真っ赤に焼けているように見えるが、カメラの機能で赤みを強調しているだけで、実はそんなに赤く焼けていなかった。
07:00 聖岳手前
北斜面をひたすらトラバースして登ると尾根上に出て聖岳が顔を出す。逆光が強くて眩しかったが山頂目前なので気分は最高潮だ。
07:29 聖岳
1日振りに再び聖岳の山頂に到着。一昨日の山頂でも満足の行くパノラマを望めたが、同じ山頂でも昼と朝では太陽の位置が違うので、3カット程パノラマ写真を撮影。一昨日に引き続き山頂には誰もおらず、また山頂を独り占めだった。
聖岳のパノラマ写真を見る1 | 聖岳のパノラマ写真を見る2 | 聖岳のパノラマ写真を見る3
聖岳山頂より富士山をズームで撮影。御坂山塊から見る富士山が一番好きだが、南アルプスから見る富士山も中々良い。
07:55 下山
一通り写真とパノラマ撮影を堪能した後は、便ヶ島に向けて一気に下山。もう殆ど登り返しは無いので気分よく下っていく。
08:26 水場?
気分よく下っていると、西斜面の遥か先の向こうの壁から水が流れていた。壁から流れている水はクライマーじゃないと遠いし危険で汲めないが、地図には一応この付近に水場マークが記載されている。一般登山者でも辿り付ける距離に水場があるかもしれないと思い、西斜面のガレ場を下って水場探索に向かってみる。が、ガレ場を下っても下っても水なんてどこに流れておらず、下に下れば下るほど足場が安定せず怖いので大人しく諦めて尾根上に戻った。ちなみに、ガレ場を結構下ったところに相当昔の缶詰の空き缶等が落ちており、人が通った形跡が残っていたがあれは何だったのだろうか?
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尾根上から西斜面がガレ場を望む。細かい石が堆積していて下りづらかった。
08:39 小聖岳
水場の探索が終わって、再び下るとすぐに小聖岳に到着。昨日パノラマ写真は撮影済みなので、三脚は既にザックの中に閉まってあるのだが、良い景色を見ると体が勝手に反応してしまい手持ちでパノラマ写真を撮影していた。
09:12 薊畑分岐
ひたすら下る
薊畑分岐からは下るだけなので、黙々とひたすら下る。この下りではかつて転落事故があったようで、急な斜面にはネットが敷設されていた。
11:15 造林小屋跡
薊畑から2時間程ひたすら下ると、造林小屋に到着。後で聖光小屋の青木さんに教えて貰い知ったのだが、この造林小屋跡から少し下った「西沢渡」から南信濃村の「梨元」までは、かつて遠山森林鉄道の軌道が走っており、木材を運搬していたそうだ。車で走ってきたあの林道上にかつてレールが延々と敷かれていて運搬車が走っていたとは全く想像していなかったので驚きだ。ちなみに、この造林小屋跡をインターネットで調べてみたところ、こんな写真が見つかって更に驚いた。(このルートを歩いた人じゃないと分からないと思うが、あの山奥にこんな規模の施設群があった事に驚いた。)
歴史を知ってしまった今となっては、このゴミにも何だか歴史を感じてしまう。
11:21 西沢渡
造林小屋跡を下るとすぐに西沢度に到着。荷物渡し駕篭に乗って対岸に渡った先に大きな鉄製の井戸の蓋のようなものがあったが、あれが運搬車のターンテーブルだと知ったのは後の事だ。
11:32 紅葉
このエリアは既に紅葉が終わっていたのだが、一部の木々は紅葉していてまだ秋を感じられた。
12:00 便ヶ島登山口
少しだけ残っていた紅葉を楽しみながら林道を下り無事下山。出発時に聖光小屋の青木さんに挨拶できなかったので、聖光小屋に向う。
聖光小屋に入ると、丁度昼飯の時間だったらしく青木さんはソーメンを湯掻いていた。先月泊まらせてもらったお礼のお土産を渡してついでにソーメンをご馳走になり、この後は、小屋で3時間程のんびりしてから帰った。
帰りに途中で車を止めて聖岳を撮影。この辺に住む人達は毎日こんな景色を眺められるのかと思うと羨ましくなった。