登山記録

大千軒岳(2005年7月19日)

登った山

大千軒岳(1,072m)

日程

2005年7月19日(火)

行程

新道登山口-大千軒岳-千軒平-大千軒岳-新道登山口

記録

05:10 中塚橋から大千軒岳を望む

北海道帰省最終日の今日は4:30に起床。数時間前まで飲んでいたので眠くてかなりきつかったが、僕の部屋の窓から我が故郷の山である大千軒岳の山頂が見えていたので、眠気も我慢して大千軒岳に向かう事とした。

05:34 白神岬

国道229号線を松前方面に車を走らせ、北海道最南端の白神岬に到着。北海道の最北端の宗谷岬、最東端の納沙布岬は観光スポットで有名であるが、最南端の白神岬は余り知られていない。函館に旅行に来る人はいても、松前藩で知られる松前町方面に来る人は中々いないので、多分誰も分からないだろうな。今日は天気が良いので向かいに青森が見えており、山頂からの展望が期待できそうだ。

06:40 ヒグマのウ○コを発見

白神岬を過ぎ、及部川に架かる橋の手前で右折して、道道607号線の「石崎松前線」を進む。ここから登山口までは約28kmも車を走らせなければなならないのだが、半分は舗装されているものの、残り半分はダートコースであり、車の下を道に擦り付けるわ、超巨大な水溜りを通過するわで、車は泥だらけになってしまった。写真は道の真ん中に落ちていたヒグマのウ○コ。余りにもデカイので記念に撮影してみました。ヒグマは小さくても体長2m位なので、同じ身長2mのボブサップもこれくらいのウ○コをするのだろうか?

07:00 ラジオを持って出発

ヒグマのウ○コはあったが、ヒグマに出会う事もなく無事に新道コース登山口付近にある駐車場に到着。1台も停まっていない駐車場に車を停めて出発。ちなみに、熊鈴を持ってくるのを忘れたので、ラジオをのボリュームを最大にして手に持ちながら山頂を目指す事にした。

07:01 新道コース登山口

駐車場からすぐの所に新道コース登山口があるのだが、もはやヒグマが出そうな感じで怖い。小さな頃に父親と釣りに出かけてヒグマの姿を見てからというものの、熊が生息する人気のない山に一人で入るのは自分にとってはかなり勇気のいる事なのだ。

07:13 山頂まであと2,000m

樹林帯の登山道には地元の山岳会の方々が設置した「あと○m」の看板があり、とても助かった。

07:34 稜線上から函館山を望む

樹林帯を抜け、稜線上に出ると一気に視界が良くなり、函館が見えた。ちなみに函館山は写真右上の海に浮かぶ横長の山。函館山は牛が寝そべっているように見える事から別名「臥牛山」とも呼ばれているらしい。

08:03 大千軒岳山頂

1時間位登ると山頂に到着。大千軒岳山頂からは、津軽海峡に日本海、青森県と岩木山、渡島半島の山々に函館山までぐるり一望出来る最高の大パノラマが広がり、眠気を押して登ってきた甲斐があるというものだ。それにしても標高は1,071mなのだが、森林限界が1,000m程と低いおかげで山頂には木が生えておらず、最高のパノラマ写真を撮る事が出来て大満足だ。

大千軒岳のパノラマ写真を見る

08:09 千軒平と前千軒岳方面を望む

山頂を来た方向と反対側に下り、千軒平に向かうと山の斜面を覆い尽くすほどのエゾカンゾウが咲いていてびっくりだ。余りにも花が咲きすぎて山の斜面が黄色になっていたのには本当に驚いた。登山道も人一人が通れる分のスペースしか地肌が見えておらず、登山道以外は花・花・花といった感じで、さすがに花の百名山に選ばれるだけある。それにしてもエゾカンゾウとニッコウキスゲの区別が全くつかないのは僕だけか。

08:40 千軒平

千軒平に到着し、シンボルの十字架と大千軒岳の写真を撮影。山頂からのパノラマが一番であるが、こういった鞍部から山の風景を撮影するのも大好きだ。ちなみに江戸初期にはこの山一帯で砂金が取れ、金堀小屋が千軒もあったという事がこの山の由来になったといわれる。また、この山では江戸初期の禁教令で本州を追われたキリシタンも沢山働いていたが、松前藩も幕府からの圧力には勝てず、106名のキリシタンを斬首という悲しい歴史があり、後に追悼のためにこの十字架を建てたという事だ。

千軒平のパノラマ写真を見る1千軒平のパノラマ写真を見る2

08:52 エゾカンゾウの群生と大千軒岳

今日は午後に東京に帰らねばならないのだが、ずっと眺めていたい程素晴らしい景色なので正直な所帰りたくなかった。風邪ひいたと嘘ついて会社を休もうかなとも迷ったが、僕は嘘をつくのが下手なのですぐばれるだろうからあきらめた。笑

大千軒岳登山道のパノラマ写真を見る

09:22 北海道最古の一等三角点

素晴らしい景色に後ろ髪を引かれる思いで、再び山頂に戻ってきた。山頂にあった記念碑を見ると、千軒岳は北海道最古の一等三角点の設置場所らしい。たぶん一等三角点マニアにはたまらないんだろうな。

09:28 エゾカンゾウ

やっぱりどう見てもニッコウキスゲだ。あとで調べたら、ユリ科で同じ種類との事だ。北海道では、エゾカンゾウ・エゾゼンテイカと呼ばれるし、本州ではニッコウキスゲと呼ばれるらしい。

10:06 新道コース登山口に到着

下っている途中で老夫婦が登ってきたが、熊鈴も付けずに余裕な感じだった。ヒグマとの遭遇に恐怖を感じ、ラジオのボリューム最大音にし、更に歌まで歌って下山していたので、老夫婦に聞かれてしまってかなり恥ずかしかった。老夫婦と別れ、黙々と下山して登山口に到着。

10:07 駐車場に到着

ふ~、無事に駐車場に到着。もうこれでヒグマに怯える事もないので安堵感たっぷりだ。帰りはワールドラリー選手権並みに下りのダートコースのドライブを楽しんで実家に帰宅した。

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