磐梯・吾妻・会津 登山記録 東北

安達太良山(2005年2月19-20日)

日程

2月19日(土)
あだたら高原スキー場-勢至平-くろがね小屋(小屋泊)

2月20日(日)
くろがね小屋-避難小屋?-くろがね小屋-勢至平-あだたら高原スキー場

1日目の記録

普段から山行記録などを参考にさせてもらっているしんごさんのHPの掲示板を見ると、安達太良山に登る計画内容が記載されており、参加メンバーを募集していた。雪山の経験を積みたかったのと毎週のように山に登っている方々の話が聞きたかったというのもあり、「僕も参加させてください」と掲示板に書き込んでみた。すると何と得体の知れない僕にも快く「参加OK」の返事を頂き、当日新宿駅で待ち合わせて安達太良山に連れて行って貰える事となった。(ちなみに掲示板の参加メンバー募集はしんごさんの仲間に対しての発信であり、誰でも参加OKというわけではなかったらしい。)

11:30 あだたら高原スキー場 駐車場

早朝に新宿駅西口に行くと、参加予定ではなかったまさこさんがいてびっくりした。全員初めて会う方々なので挨拶をして、三号さんの車にで安達太良山の登山口となる「あだたら高原スキー場」に移動する。会津は遠いイメージがあったのだが意外と近く3時間半程で到着し、スキー場の駐車場に車を止めて身支度を整える。

11:53 あだたら高原スキー場 出発

下界では雪は降っていなかったが、スキー場に来るとちらほら雪が舞っており、やはり晴天に比べると視界が悪い。この天気に山に登るのは僕達だけかと思いきや、中高年大パーティーやらで意外と登山者は多かった。スキー場を横切ってくろがね小屋方面の登山道を進む。皆はスタートからスノーシューを取り付けていたが、僕はワカンで取り付けが面倒なので、とりあえず行けるところまでつぼ足で進む事にした。

14:03 たぶん勢至平

案内板など無いが、平らなので恐らく勢至平だろう。視界があってトレースがあるから良いものの、視界が悪くトレースが無ければ今の自分では確実にルートを間違えそうな場所だ。

14:30 くろがね小屋まであと少し

スノーシューの踏み後をつぼ足で歩いて来ていたのだが、くろがね小屋が視界に見え始める頃から、一歩踏み込む度にズボズボと雪面に足が埋まり、つぼ足の限界が訪る。勢至平付近からしんごさんが何度も「ワカン履かなくて大丈夫?」と言ってくれていたのだが、しんごさんの言う通りにワカンを履いておけば良かった。とは言え、もうくろがね小屋が見えているので今更取り付けるわけにもいかず、しんごさんに尻を押されながらつぼ足でズボズボ雪に埋まりながら進み、何とかくろがね小屋に到着する事が出来た。

14:49 くろがね小屋

ウェアやザックに付いている雪を払い落とし、小屋内に入るとそこはホカホカの極楽地だ。割当てられた1号室は8人部屋に6人とゆったりで快適だ。部屋内に荷物を置き、早速この小屋の売りである温泉に入る。温泉には湯ノ花がたっぷりと浮かんでおり、毛に湯の花が絡まる事件に遭遇して面白かった。温泉の浴槽は大人が5人も入れば一杯で狭いのだが、こんな山の中で汗を流せるだけ幸せである。夜は三号さんが持ってきてくれたもつ鍋で宴会を行い、皆の沢山のネタ話で盛り上がり、就寝時間になっても興奮は冷めやらずにヘッデンで明かりを確保してデジカメ写真鑑賞で盛り上がった。

2日目の記録

6:00 起床

6時に小屋の主人の「朝食でーす!」の一言で目覚める。とりあえず外に偵察に行ってみるが、外は風が吹き荒れて視界も悪いので二度寝し、結局出発は8:30となった。

8:34 くろがね小屋 出発

昨日の教訓から小屋前でワカンを取り付けて出発する。ワカンはやっぱり浮力に関してはスノーシューにはかなわない。スノーシューに勝るものとしては、「値段が安い」「軽い」「取り回しが効く」とこんなもんだ。用途にもよるだろうが、この山に関して言えば、ワカンよりもスノーシューのほうが断然使えると思う。折角の文明の力を使わないのは勿体ないので、来シーズンはスノーシューを買う事にしよう。

8:46 作戦会議

くろがね小屋を10分程登ると小さな小屋らしき建物があり、その付近でリーダーのしんごさんが視界が悪く危険なため撤退を決意。僕は奥穂高岳を目指して岳沢ヒュッテまで行っておきながら、山頂がガスって展望が望めないというただそれだけの理由で山を降りて来てしまう位諦めが早い人間なので、撤退する事に関しては何ら問題は無い。とはいえ、他のメンバーは「ここまで来て」という思いが働くのか中々足が下山に向かわない。

9:00 撤退

結局、ベテランもいないしトレースもすぐ消えてしまいそうな感じであったため、撤退する事となった。やはりこのような時は言いたい事をはっきりと言ってくれる人間がいると助かる。皆で「行きたい」「行きたくない」と心の中で思っていても何も解決はしないのだ。と言う事でリーダーのしんごさんに感謝。山は逃げないのでまた来ればよいのだ。

10:13 下界が見えてきた

この頃には風も弱くなり、もう危険・不安を感じる状況は無くなった。下山途中に休憩していると、めぐさんが山スキーで登っている年配の登山者に「風が強くて引き返してきたんですよ~」と話していた。すると年配の登山者に「この山の天気はいつもこんなもんだよ」「東京からわざわざ来て山頂まで登らないのは勿体無い!」と言われてしまう。そんな事言われてももう下山しちゃったし・・・。

救助訓練?

下山途中にある橋の付近で、沢登りの経験があるすけろくさんに教えて貰いながら救助訓練を行った。でも僕はしんごさんが真面目に訓練に励んでいる中で、尻セードと写真撮影に夢中で、全くおかまいなし状態だった。すいません・・・。最終的には皆訓練ではなく遊びに夢中になっていたが、それにしても三号さんの腹セードは見事だった(笑)。

11:41 あだたら高原スキー場

救助訓練を行った橋のある場所からスキー場のゲレンデまでは意外と近かった。沢山のスキー・スノーボーダーの合間を抜けて駐車場に到着し無事下山。温泉ホテルの日帰り湯に寄ってから帰路に向かった。

山頂には到達出来なかったが、快適なくろがね小屋で温泉に入る事が出来たし、初めてグループ登山に参加させてもらい楽しかったので大満足だ。今まで単独行ばかりだったので、グループ登山の楽しさは分からずにいたのだが、グループ登山も良いもんだ。皆さんまた機会があれば是非誘ってくださいませ。

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