朝日・飯豊連峰 登山記録 東北

頼母木山-1日目(2016年5月5-6日)

日程・行程

2016年5月5日(木)~6日(金)

<1日目>
梅花皮荘駐車場(06:50)→西俣ノ峰登山口(07:06)→大曲り分岐(07:44)→十文字ノ池(08:30)→西俣ノ峰(09:43/10:00)→枯松峰付近(11:07)→頼母木平(13:09)→頼母木小屋(13:32)

<2日目>
頼母木小屋(07:23)→頼母木山(07:48/07:52)→頼母木平(08:02)→枯松峰付近(09:03)→西俣ノ峰(09:47/10:06)→十文字ノ池(10:36)→大曲り分岐(10:59)→西俣ノ峰登山口(11:22)→梅花皮荘駐車場(11:53)

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記録

5時起床。昨日確認したヤマテンの山岳天気予報では、今日の飯豊山の天気は雨・雪、そして風速20m以上と最悪の予報のため、「翌日起きてみて判断しよう」という事になっていたが、全く雨は降っておらず高曇りの天気だった。カッチンさんと協議し、「登ってみて駄目なら下山して、翌日日帰り装備で頼母木山をピストンしよう」という事となり、昨日余った巻き寿司とちいさんが作ってくれた味噌汁で朝食とし、梅花皮荘の駐車場に移動して出発。

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梅花皮荘の駐車場から車道を飯豊山方面に進み、民宿奥川入前にあるポストに登山届を提出。カッチン&ちいさんは民宿奥川入に宿泊した事があり、主人に挨拶をしてから登山口に向かう。ちなみに、昨日の熊まつりの熊狩り模擬演習での熊役はこのご主人だったそうで、何だか初めて会った気がしなかった。笑

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田んぼの真ん中のあぜ道や杉林を歩いていくと、すぐに西俣ノ峰登山口。山と高原地図には登山道の実線はないが、こんな立派な標識もあって少し驚いた。

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登り始めからいきなり急登。筋肉痛も治ったので問題なかったが、筋肉痛だったらまず登る気にならない程の傾斜だった。

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先を歩くカッチン&ちいさんは、キツいとか言いながら目は足元だけではなく周囲を見渡しており、タラの芽やコシアブラをちゃんと見つけられるので凄い。タラの芽を見るとどうしても北斗の拳のジャギを思い出してしまうのは僕だけだろうか。笑

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傾斜がキツい箇所にはロープも垂らされており、立派な登山道だった。

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樹林の隙間から飯豊山方面を望むと、斜面に白い筋があり、よーく見ると雪崩れた跡だった。気をつけねば。

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登山道沿いにはツツジやシャクナゲも顔を出し、登り一辺倒ではなく花も楽しませてもらう。

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大汗かいて急坂を登り切ると、大曲り分岐。ここから大きく曲がって南下していく。

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大曲り分岐からは傾斜も少し緩やかになり歩きやすくなる。道の状態は踏み跡も赤テープもばっちりで、個人的には一級の道だと感じた。

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途中の大きな倒木が倒れた辺りで、昨日登った倉手山の全容が見えた。今年は雪が少なかったが、厳冬期や雪が多い残雪期には飯豊山方面の視界を遮る藪も消えてもっと凄いパノラマが見られるだろうから、絶対に再訪して今度は完璧なパノラマ写真を撮影したい。

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大曲り分岐から標高が180m程上がると、十文字ノ池。尾根から一段降りて池のほとりに移動すると、カエルかサンショウウオの大きな卵がわんさか浮いていた。いつも思うのだが、カエルもサンショウウオも体は大して大きくないのに、何で卵は体より大きいのだろう。誰か知っている人がいたら教えてくださいませ。

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十文字ノ池から先は残雪歩きが多くなる。ちなみに、以降の写真では残雪の上ばかりを歩いている写真が多くなるが、残雪が全くない尾根を歩く箇所も多く、イワウチワやショウジョウバカマに励まされて登っていく。

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西俣ノ峰に向かう手前の急な残雪地帯で、1名単独の男性が降りてきて、何とちいさんがFacebookで知っていた方で暫し会話。この先は風が非常に強くて枯松峰辺りで引き返してきたそうだ。風が強い弱いと感じるにも個人差があり、結局は自分で判断が必要なので、この先行ってみて歩けるか歩けないか判断する事にして先に進む。

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西俣ノ峰直下で右を向くと、枯松山の見事な山容を望む事が出来た。

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西俣ノ峰に到着するとグループの登山者が沢山おり、またまたちいさんはFacebookで知り合いか何かの人で大盛り上がり。話を聞くと、飯豊本山からここまで縦走してきたとの事で、安定しない天気の中でも全員の顔が楽しそうなので、良い縦走となった事は目で見て分かり何とも羨ましかった。お互いに写真を撮りあい、グループ登山者が下っていった所で我々も休憩する。西俣ノ峰は展望がすこぶる良く、飯豊本山方面手前に幾筋もある尾根が続いているのが印象的だった。

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標高が上がると雲が少し暗くなってきて不安に駆られるが、まだまだ雨が降る気配はないので休憩もそこそこにして頼母木山方面に向かう。

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イワナシ。行きも帰りも登山道沿いの花を注意して見ていたが、咲いていたのはここだけだった。ような気がする。

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残雪歩きと尾根上の土肌の登山道を交互に進み、何故か大雪原辺りでは風が比較的弱いのでここで休憩。冗談で「熊が遠目に現れないかな~」とか言っていたら、対岸の朳差岳の下の斜面で黒い塊が下に落ちていき、熊か!と思ったがよく見ると巨大な黒い岩が雪崩れていただけだった。

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大好きな蒸しパンを食べてエネルギー補給したところで、再び出発。残雪地帯と残雪地帯の切れ目の樹林帯の中の夏道を交互に登っていく。

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巨大なクレバスもあったが、横を通過して問題無し。

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風の力でつい最近折れたと思われる巨木の枝が転がっていた。枝自体がその辺に生えている木と同じサイズなので、こんなの食らったら大怪我ですな。

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残雪地帯と樹林帯の中の夏道を交互に登ってきたが、残雪地帯を歩く比率が多くなり、頼母木山手前ではオール残雪歩きとなる。吹きさらしなので、強風の影響をモロに受け、強風の中でもたまに吹く爆風がやってくると体がふられる事が何度かあったが、個人的にはもっと凄い風の中を歩いた事があるので、問題無かった。

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上に笹薮エリアが見える度に頼母木山かと思うが、その笹薮エリアに到達するとまた更に残雪の登りが続いており、またその先には笹薮エリアがあって、ここは気分的にも足も辛かった。

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大した距離ではないのだろうが、登りなので長く感じた笹薮歩きを終えると、カッチンが笹薮の中の平坦地で満足そうな顔して立っている。「やった、頼母木山だー!」と思って笑顔で近付くと、足元には「頼母木平」の標識があって、一気にテンションが下がった。笑

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頼母木平から再び残雪地帯を軽く登る。このまま直登すると頼母木山なのは分かっているが、登ってもガスガスで何も見えないし風も強く体も冷えるだけなので、残雪地帯を右にトラバース。トラバースしていくと頼母木山から頼母木小屋に続く夏道に出て、夏道を下りきると目の前に頼母木小屋が現れて、カッチン&ちいさんと握手。山頂には到達していないが、この強風の中歩いてきた事でかなりの達成感があり個人的には大満足の一日だった。

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頼母木小屋に入ると気温は4度で寒く、外の風はどんどん強くなり、小屋の下から地鳴りが聞こえる程だった。一通り荷物整理が落ち着くと、ちいさんがキムチ鍋を作ってくれて、まだ2時台だけど宴会開始(笑)。カッチン&ちいさんのザックからは、食材がどんだけ出てくるんだという位に出てきて、沢山ご馳走してもらった。

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キムチ鍋にコシアブラを入れたら美味しかった。

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キュウリ・セロリにまーちゃんが持たせてくれたお手製味噌をつけて食べると美味しい。美味しいばかりで味の表現のバリエーションがないが、美味しいんだから仕方がない。

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イベリコ豚のパテをクラッカーに付けて食べると美味しかった。

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ちいさんから貰ったサラダホープ。柿の種で有名な亀田製菓が出している商品であり、新潟では知らない人はいないらしい。山に入ると塩辛いものが食べたくなるので美味しかった。

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夕方になると風も収まって青空も見え始めて、明日の天気に期待がかかる。寒いので外に出たくなかったが、もよおした場合のみは仕方が無く、外のトイレに行くついでに写真を撮影。雲の隙間から後光が差しており綺麗だった。

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さっきまでのガスはどこに?と思う位に空気が透き通っており、越後山脈方面まではっきり見えていた。

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夕日を見に行ったちいさんから「ふかくん夕日綺麗ー!」と言われても寒くて外に出たくなかったが、再びもよおしてきたので外に出ると、新発田市・胎内市辺りにまさに今沈む夕日を眺められて綺麗で、見に行って本当によかった。この後は宴会夜の部が続き、眠くなってきたところで早めに寝た。

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