尾瀬・谷川・上州 登山記録 関東

谷川 国境稜線-1日目(2006年11月25-26日)

登山日

2006年11月25日(土)~26日(日)

行程

<1日目>
土合駅~谷川ベースプラザ~天神平~熊穴沢避難小屋~肩ノ小屋~谷川岳~肩ノ小屋~オジカ沢の頭~大障子避難小屋(小屋泊)
<2日目>
大障子避難小屋~万太郎山~越路避難小屋~毛渡乗越~エビス大黒ノ頭~仙ノ倉山~平標山~松手山~元橋バス停~越後湯沢駅

1日目の記録

前夜発日帰りで富士山に登る予定だったのだが、仕事が長引いて前日に出発できなくなり谷川岳から平標山への国境稜線縦走に切り替える。本来このエリアのこの時期は、僕なんかが縦走などできないほど雪が積もっているらしいのだが、事前にヤマケイ山岳情報と、前週に登ったしげぞうさんのレポで雪が少ない事が分かっていたので 「こりゃいけるだろう」と計画を実行する。(と偉そうな事を書いているが、実際は10分で練った計画です。笑)

08:06 車窓の風景

新幹線と電車を乗り継いで土合駅に向かう。土合駅手前からは車窓に谷川岳が見え、一人で大興奮。寒いのに窓を開けて谷川岳を撮影している僕を見て、近くに座ってた女子高生はさぞかし「アホだなー、こいつ」と思った事だろう。

08:28 土合駅(地下)

土合駅に到着。そして土合駅名物の地下ホームからの階段をひたすら登る。階段の数はなんと462段。しかも地上に出てから更に改札までに142mあり、階段を24段登る。荷物がなけりゃ大した事はないのだが、今回は冬山装備なのでザック重くて結構辛かった。

08:38 土合駅(地上)

ホームから10分程で地上に到達。あー疲れたー。もう既にこの時点で背中は汗でびっしょり。暑いので長袖シャツ一枚にしてロープウェー乗り場に向かう。

08:58 谷川岳ペースプラザ

土合駅から20分程車道を登ると、ロープウェー乗り場があるベースプラザに到着。

09:19 天神平から谷川岳に向かう

去年の9月に新型に切り替わった新しいロープウェーに乗って楽に天神平に到着。前回は4人乗れば一杯だったのだが、新型は10人座ってもゆったりな程大きくなっていて快適だった。ロープウェー内で出発準備は万端にしておいたので、ロープウェーを降りてすぐに山頂に向かう。

09:26

登山道は日が当たる箇所は雪がとけているのだが、日が当たらない北斜面は完璧に冬道だ。もう既に何人か登っているらしく、トレースがついていてラッセルは不要だった。

09:37

登山道を登っていると、展望が開けてきて、南西方向に山頂部に雪をまとった富士山が見えていた。今日は雲一つない快晴なので、山頂からの展望に期待だ。

09:49

避難小屋手前付近で谷川岳を撮影。電車から見たよりも思ったよりも雪がなくて、何だか中途半端な写真だ。

09:51 避難小屋

避難小屋に到着。そういや去年来た時はこの小屋は雪に埋もれていたので、この小屋を初めて見た。ちょっと見難いのだが、前回は小屋の左側の棒のようなものの先っぽだけが雪面から出ていて450cmと書いてあった。(写真はこちら

09:55

避難小屋前でザックを降ろし、少しだけ休憩して山頂を目指す。一見雪が無いように見えるが登山道には雪がびっしり付いていたので、念のためピッケルを手に持って先へ進む。

10:07

ピッケルを出したものの、やっぱり日が当たる斜面は雪が全然無くて夏道同然だった。登山道は結構急で、雪に覆われていた前回の時のほうが登りやすかった。

10:32 天神尾根登山道でパノラマを撮影

俎嵓(まないたぐら)山稜がよく見える登山道中腹の展望台で、パノラマ写真を撮影。前回もこの辺で休憩して大迫力の俎嵓山稜を眺めた気がするが、この時期もまた素晴らしかった。(前回の写真はこちら

天神尾根登山堂のパノラマ写真を見る

11:27 肩ノ小屋

肩ノ小屋に到着。避難小屋辺りから高崎在住の男性と一緒に登っていたのだが、休憩の度に見える山の名前を教えてくれて、まるでガイドのようだった。小屋前に移動し、高崎在住の男性は昼食、僕は目の前に広がる大展望をパノラマ撮影。小屋前からの展望は最高で、これから向かう平標山方面は当然のこと、苗場山の後ろには北アルプスまで見えていた。

肩ノ小屋のパノラマ写真を見る

11:41

高崎在住の男性と一緒に山頂に行けば色々と見える山の名前を教えてもらえるのだろうが、昼食中なのでザックを小屋にデポして山頂に向かう。さすがに山頂部は雪がびっしりだ。

11:43 トマノ耳

肩ノ小屋からはあっという間で谷川岳山頂に到着。谷川岳は双耳峰で、まずはトマの耳の山頂に立つ。展望は360度の大展望で、文句なしの絶景だ。

トマノ耳のパノラマ写真を見る

日光白根山に上州武尊山も見える。(雪をかぶった山頂が日光白根山で、真ん中の一番高いピークが上州武尊山)

越後駒ヶ岳に中ノ岳も見える。(左のピークが越後駒ヶ岳で右のピークが中ノ岳)

12:05 オキノ耳

せっかくなので、双耳峰のもう一つのピークのオキの耳に移動。どちらのピークも展望は申し分ないが、オキの耳のほうがより展望が良い。巻機山、越後駒ヶ岳、中ノ岳、平ヶ岳、燧ヶ岳、至仏山、日光白根山、武尊山、皇海山、赤城山・・・と見えない山は無いほど遠くの山が見渡せ、こちらのピークでも最高のパノラマを撮影できた。

オキノ耳のパノラマ写真を見る

12:11

オキの耳からトマの耳を撮影。なんだか四国の石鎚山の天狗岳に似ている。

12:13

オキの耳から苗場山の後ろに聳える北アルプスを撮影。苗場山から北アルプスまでの間にはいくつか山があると思うのだが、さすが3000m近い標高だ。(ちなみに家に帰ってカシミール3Dで調べたところ、見えていた北アルプスの山は白馬岳でした。)

12:56 名物おじさん登場

ザックをデポしてある肩ノ小屋に戻ると、谷川岳名物のおじさん登場。このおじさんは、なんと今回で2,613回も谷川岳に登っているのだ。しかも、「次はいつ登られるんですか?」と聞くと、「明日」と即答で、「もーどれだけ谷川岳が好きなんだ~」って感じでした。ちなみに3,000回登頂を目指しているらしいのだが、この元気なら全然楽勝で記録達成する事でしょう。それにしても2,613回って・・・。7年と55日間連続で登らないと成しえない記録です。凄すぎます・・・。

13:00

肩ノ小屋で昼食を食べ、平標山方面に向かう。結構見た目で切り立った稜線が続くので、とりあえず歩いてみて危ないようなら引き返す事にして、先に進む。

13:09

先行者はいるかな~と登山道の残雪を見るが、カモシカの足跡しか残されておらず、ここ数日は誰も足を踏み入れていないようだ。

13:25

カモシカの足跡に導かれながら、オジカ沢の頭に向かう。こういった切り立った稜線を歩くのが大好きなので、かなり気分は高揚している。

13:35

左を振り向くと俎嵓山稜の稜線が見えた。地図にはルートが記載されていないが、俎嵓から南に稜線が広がり、残雪期なら歩けそうだ。

13:39

登山道は雪と岩のミックス帯だ。日が当たらない北面は雪がとけずにこんな感じ。

13:49

オジカ沢の頭の手前。登山道には微妙に雪が残っていて、アイゼンを履かなくても登れるけど下れる自身はない。積雪期でもこれだけの斜面だと越えるのに相当苦労するだろうな。

14:05 オジカ沢の頭

オジカ沢の頭に到着。もうここまでくれば今日泊まる予定の大障子避難小屋も見えており、安心なので小休止。山頂からは谷川岳や平標山方面、目の前に俎嵓山稜が見え、圧巻だった。

オジカ沢ノ頭のパノラマ写真を見る

14:18 オジカ避難小屋

オジカ沢の頭を少し下ると、カマボコ型のオジカ避難小屋だ。武尊山の手小屋沢避難小屋もこんな形だったような気がするが、このエリアではこの形状の避難小屋がよく使われているみたいだ。雪・雨に強く、風に強く、そしてローコストだからなのかな?

14:20

オジカ避難小屋を後にして、大障子避難小屋に向かう。ここの下りは登山道や笹薮の上に雪がかぶっており、踏ん張りが利かずに2,3回コケてしまった。

14:59

大障子避難小屋が見えてきた。(見難いけど写真の真ん中に建ってます)オジカ沢の頭から先は、普通に歩いていても自然と右にそれる程風が強く、寒かった。

15:04 大障子避難小屋

大障子避難小屋に到着。テントも持ってきているが、小屋内は7,8人程寝られる位広くて先客もいないので、小屋泊とした。

さすがに稜線上は寒く、小屋内の気温もマイナス1度。冬山装備で来て正解だ。最近は日が落ちるのが早くて、小屋内で夕食の鍋をつついて、外に出ると17時でもう真っ暗。小屋に戻ってラジオを聴いていると、疲れていたのかあっという間に寝てしまった。

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