日程・行程
2007年5月27日(日) 晴れ
西沢渓谷入口⇔戸渡尾根コース登山口⇔戸渡尾根分岐⇔木賊山⇔甲武信小屋⇔甲武信ヶ岳 /ピストン
KAZUさんが甲武信ヶ岳に日帰りで登るというので、これからの夏山シーズンに向けて、トレーニングとダイエットのために相乗りで僕も登る事とした。
[05:34 西沢渓谷蒟蒻館 登山者用駐車場]
「道の駅みとみ」に深夜3時に到着し、車の中で仮眠して4時45分に起床。起きてはみたものの、僅か1時間半程と中途半端に寝たために非常に眠い。体は起きているのだが脳が起きておらず、食べたくもない朝食のおにぎりをバテ防止のために無理やり口に突っ込んで食べる。すぐ近くにある蒟蒻館の登山者用駐車場に車を移動し、何とか5時半過ぎに出発。
[05:39 西沢渓谷入口]
登山者駐車場から道路を渡るとすぐに西沢渓谷入口。雁坂茶屋の後ろに見えている山は国師ヶ岳かな?中々良い山容だ。
[05:43 ゲート]
アスファルトで整備された遊歩道を進んでいくと、車止めのゲートが現れ、ゲート左側の歩行者用通路を通って先に進む。
[05:44 小鳥の彫り物]
今日の行程は地図タイムで10時間以上なのでこんなもん撮ってる場合じゃないのだが、ゲート左の柵に可愛らしい彫り物がしてあったのでついつい撮影。
[06:00 戸渡尾根コース登山口]
この先に徳ちゃん新道の登山口があるのだが、既に一度歩いた事があるのでKAZUさんには悪いが、今回は手前の戸渡尾根コースを歩かせてもらった。
[06:13 崩落した斜面]
登山口からいきなり急傾斜かと思いきや最初だけであり、起伏の少ない道をしばらく進む。ちなみに起伏は少なくて歩くのは楽なのだが、
斜面の崩落が凄くて足を滑らせたらヤバイ地帯は3箇所。設置されているロープを使って慎重に進む。
ちなみに普通に歩いただけでも足元が崩れるし、斜面上部も今にも崩れそうな感じなので、雨が降っていた場合にここを歩くのは自殺行為だ。少なくとも僕は雨降り直後にはこのルートは選択しないだろう。
[06:24 旧軌道]
この山では昭和初期までに硅石採石が行われていたらしく、硅石を運ぶ運搬用の軌道の跡が残っていた。山には人工物が一つも無いのが望ましいのであろうが、僕はこういった山と共に歩んできた人類の歴史の跡を感じるのは結構好きだ。って大袈裟か。
[06:38 ヌク沢を渡る]
登山道を進んでいると堤防が見えてきて、堤防前ではこれから沢登りする人達が7,8人準備していた。準備していた1名に「登山道はこっちじゃないよ」と教えて頂き、来た道を少し戻ると木に「歩行者」と
書かれた渡渉点に下る道を発見。ヌク沢に架けられたトタンのような素材でできた橋を渡り、対岸へ移動。
[06:40 急斜面が本格的に始まる]
橋を渡ると、どうやらここから戸渡尾根の登りが本格的に始まるようで、登山道はいきなり傾斜が急になる。
[07:15 急斜面を登る]
傾斜が急な登山道を息が上がらないペースで黙々と登る。登山道の周りには真っ白な硅石が沢山落ちていて、KAZUさんと「雪みたいだねぇ」と
話しながら登る。ところでこの硅石って何に使うのかよく分からない。よく庭に敷き詰められている真っ白な石が硅石なのかな?今度石マニアの親父に聞いてみようっと。
[07:21 アズマシャクナゲ]
新緑の樹林帯の急斜面を登っていると、目の前にアズマシャクナゲが咲いていて、一気に景色が華やかになる。2年前に登った時は今回より少し早いGWだったのだが、シャクナゲは一輪も咲いていなかったので見れてラッキーだ。
[07:25 KAZUさんとアズマシャクナゲ]
せっかくなので、アズマシャクナゲに埋もれるKAZUさんを撮影。うーん、やっぱり花と一緒に撮影するなら男性より女性がよいなぁ。別に被写体が悪いわけではないのだが、やっぱり男性よりも女性のほうが花が似合う。
[08:19 急斜面を登る]
徳ちゃん新道への分岐を過ぎ、暫くはシャクナゲを見ながら尾根を登るが、標高2,000m付近でシャクナゲは終わり。この先もまだまだ沢山シャクナゲの木はあるのだが、標高が高いせいか開花はこれからのようだった。6月上旬辺りは満開で気分良く尾根を歩けるだろう。
[08:40 視界が良い岩場]
樹林帯の尾根道を登っていると、視界が良い岩場に到着。今日は天気が良いので富士山の展望を期待していたのだが、春の霞にやられて富士山は全く見えず、がっくり。代わりに車を置いてある広瀬湖方面の展望を楽しむ。よくもまぁ、あんな下から歩いてきたものだといつもながらに思う。
[09:11 残雪の斜面を登る]
今年のGWは雪が残っていたようであるが、さすがに3週間も経っているので、登山道に残る雪は僅かだ。一応軽アイゼンを持ってきているが、結局一度も使わなかった。
[09:14 戸渡尾根分岐]
やっと稜線に到達。ここは西に行けば木賊山を経由して甲武信ヶ岳、東に行けば雁坂峠、南に行けば戸渡尾根の分岐になっており、目的地の甲武信ヶ岳の西の方向に進む。
[09:21 木賊山]
2年前は読めなかった「木賊山(とくさやま)」に到着。相変わらず展望が無い山頂なので、写真を一枚撮影して、甲武信小屋に向かう。
[09:28 甲武信ヶ岳を望む]
木賊山の樹林帯を下ると視界が開け、甲武信ヶ岳の展望が目の前に飛び込んできた。
[09:29 金峰山方面を望む]
今日は富士山は見えないが付近の山々の展望ははっきりと見る事ができ、金峰山方面を望むと五丈石まで見えた。
[09:37 甲武信小屋]
木賊山から少し下ると甲武信小屋に到着。休憩は後にして、素通りして山頂に向かう。
[09:52 甲武信ヶ岳]
甲武信小屋から樹林帯のジグザグの急斜面を登り、視界が開けると甲武信ヶ岳に到着。前回も今回も晴れていたのだが富士山は見えず残念。甲武信ヶ岳は近いのでまた登って今度こそ富士山入りのパノラマ写真を撮影しよう。山頂は風が非常に強く、カメラを持つ手が痛くて仕方が無かった。
相変わらず金峰山方面の展望は良く、2年前に歩いたこの縦走路を懐かしむ。
金峰山をズーム。五丈石も見えていた。
[10:25 甲武信小屋への巻き道に向かう]
山頂で30分程写真撮影を楽しんだ後は甲武信小屋に戻って昼食とする。来た道と違う道を歩いてみたいと思い、三宝山方面に少し下ったところにある甲武信小屋に向かう巻き道に向かう。
[10:32 甲武信小屋に向かう巻き道への分岐]
甲武信小屋に向かう巻き道の分岐に到着し、「甲武信小屋」と書かれた矢印の方向に進むも、残雪でどこに道があるのかさっぱり分からない。過去の教訓からこういった場合に悩むのは無駄なので、無理して進まずに甲武信ヶ岳の山頂に戻る事にする。あー、無駄。
[11:08 甲武信小屋]
再び甲武信ヶ岳の山頂まで登り、素直に元来た道を下って甲武信小屋に戻ってきた。山頂は風が強かったが、この付近は全く風が無くてポカポカしてとても気持ちが良い。ここで昼食のおにぎりを全部食べ、下山の準備をしていると、付近で休憩していた山小屋の主人の徳ちゃんが「今度来た時は、俺のために焼酎を持ってきて泊まっていきなさい。」と言っていた。何の事やら・・・と思っていたのだが、後で小屋のHPを見てみると、どうやら赤城ヘリコプターの水晶小屋での墜落事故の影響でヘリが飛ばず、4月21日から全ての資材を人力でボッカしているのだそうだ。ちなみに徳ちゃんは「芋焼酎」が好きと言っていたので、これから甲武信ヶ岳に登る人は、軽い紙パック焼酎でもよいのでプレゼントしてあげると喜ぶかも。
[11:46 甲武信小屋前の分岐]
40分程小屋で休憩してから下山に取り掛かる。木賊山は先程通過したので、木賊山を経由しないで巻き道を使って下山する。
[11:53 戸渡尾根分岐]
破風山方面への分岐から少し登り返して、戸渡尾根への分岐点に再び戻ってきた。あとはここから来た道を戻るだけだ。
[12:34 シャクナゲを見ながら下る]
アズマシャクナゲを見ながら標高をどんどん落として下る。
[12:41 徳ちゃん新道への分岐]
ガンガン下っていると、あっという間に徳ちゃん新道への分岐に到着。思ったよりも早く着いたので、先行していた男性と会話するなどして、15分程休憩。休憩後、徳ちゃん新道を下るか戸渡尾根コースを戻るかで迷ったが、結局元来た道を下る事とした。
[13:40 堰堤]
新緑の木々に覆われた急斜面の尾根道を下ると川の音が聞こえ始め、トタンの橋がかかる堰堤に到着。
花の名前はよく分からないが、可愛らしい花を撮影。
こちらも花の名前が全く分からない。調べる術も知らないし、今度高山植物の本を買って調べてみよう。
[13:53 軌道のレール沿いに下る]
新緑の木々に覆われた旧軌道のレール沿いに下る。
[13:53 木賊山方面を望む]
新緑の木々の合間から木賊山方面を撮影。ほんと新緑が萌えまくっていた。
[14:11 戸渡尾根コース登山口]
ふー、何とか問題ない時間に怪我無く下山。後は遊歩道を歩いて車まで戻るだけだ。
[14:24]
遊歩道を歩いていると立派な山が見えたが、倉掛山かな?
[14:31 西沢渓谷の集落]
西沢渓谷の集落に到着。バス停のすぐ横にあるお土産屋でヨモギ餅を買おうとしたら売り切れていて残念。
[14:39 蒟蒻館]
車道を歩き、車を置いてある蒟蒻館に到着。後は食事を食べて温泉に入って帰るだけだ。ちなみに蒟蒻館で食べたトロ蒟蒻の刺身は美味かった。
[15:04 道の駅みとみでいのぶたラーメンを食べる]
道の駅みとみに移動して、今朝から気になっていた「いのぶたラーメン」を食べる。が、味は・・・だった。500円だったし仕方がないか。
この後は、山梨市内の「花かげの湯」で温泉に入り、案の定中央高速名物の小仏トンネルの大渋滞に巻き込まれて東京に戻った。