朝日・飯豊連峰 登山記録 東北

飯豊連峰縦走|1-2日目(2006年8月5-7日)

日程

2006年8月5日(土)~7日(月)

行程

<1日目>
浜松町駅~米沢駅~小国駅~天狗平~湯沢峰~五郎清水(テント泊)

<2日目>
五郎清水~梶川峰~扇ノ地神~門内小屋~門内岳~北股岳~梅花皮小屋~烏帽子岳~御西小屋(テント泊)

<3日目>
御西小屋~飯豊本山~本山小屋~草履塚~切合小屋~種蒔山~三国小屋(岳)~川入キャンプ場

1日目の記録

05:25 米沢駅前バス停

夜行高速バスに乗って米沢駅前通りにあるバス停で下車。バス停からは米沢駅まで一本道なので、迷わずに駅に向かう。

05:30 米沢駅

米沢駅に到着。早朝なので人通りが少なく、駅前はシーンとしていた。

駅前の結構綺麗なトイレの洗面所で顔を洗い、坂町駅行きの始発電車に乗る。

07:39 小国駅

のどかな車窓の風景を眺めながら1時間半程電車に揺られ、小国駅に到着。日本百名山なので沢山の登山者がいて「タクシーで相乗りでいきましょう!」ってパターンを期待していたのだが、電車から降りた登山者は、僕と男性一人だけだ。しかもこの男性も後から電車でやって来た仲間と合流してタクシーで登山口まで向かってしまったので、バスを待つ登山者は僕一人だけになってしまった。

登山口の天狗平行きのバスがやって来て乗車するも、登山者は僕1人。しかも駅から登山口まで町内を通るのに、結局1人も乗車してこなかった。

08:53 飯豊梅花皮荘駐車場

運転手さんと飯豊山について語り合いながら天狗平へ向かう。運転手さんに「飯豊山を一望出来る箇所があったら写真を撮らせてくれないか」とお願いしたところ、途中の飯豊梅花皮荘の駐車場で撮影タイムを設けてくれて、飯豊山の写真を撮影。

09:00 天狗平

登山口の天狗平に到着。天狗平には飯豊山荘があり、地図に水場マークが記載されているのに水場らしき箇所が無いので山荘に聞きにいく。

09:05 飯豊山荘

飯豊山荘前には足湯があった。飯豊山荘では日帰り温泉も入れるし、川入からこちらに下山すれば疲れた足を癒せるんだろうなぁ。

山荘で水場の場所を聞いたら、「目の前にあるよ」というので行ってみると、石囲いの中に岩魚が泳いでいた。石囲いは段々になっていて、一番上の段から水が流れているので、ここで水を汲んで出発だ。

09:17 駐車場

登山口に向かうため車道を歩いていると、登山者の車が沢山停まっていた。最近はマイカー登山が主流でバスや電車で行く山旅は敬遠されているのだろうかねぇ。

09:20

車道を進むと橋が現れ、橋の手前には車止めが設置されていた。また、ダイグラ尾根ルートの吊橋が壊れていて通過出来ない看板もあった。(8月中旬に吊橋の修復が完了して今は通過できます。)僕が登る予定の梶川尾根ルートはこの橋を渡ってすぐ右手にあるのだが、何を血迷ったのか、橋を渡らずに橋の南東方向にある分岐の道を進んでしまう。ちなみにしつこいようだが、梶川尾根は橋を渡ってすぐ右手である。こんなの間違うのは僕位しかいないと思うけど・・・。

これが間違って進んでしまった橋手前の南東方向にある道。多分暑くて頭も狂っていたのだろう。

09:57

車が通れる程の広さの道なので「間違いなくこれが登山道だろう」と進んでいたのだが、先に進めば進む程登山道も怪しくなり、終いには道が無くなった。地図を見ると梶川尾根は川沿いに歩かないのに、実際に川沿いに歩いているし、付近は硫黄臭いし何か嫌な予感が・・・。

09:59 飯豊温泉の源泉らしき場所

「自分が今いるこの硫黄臭い場所は何処なんだ?」と地図を確認していると、地図に飯豊温泉(源泉)と記載されている箇所を発見。硫黄臭いしほぼ間違いないだろう。写真の岩肌に流れる水を触ると温かいし、こりゃ間違いなく飯豊温泉の源泉に来てしまった。あ~道間違い。でもどうせ間違えるなら、目の前に湯気がもくもく湧いた露天風呂とかが現れてくれれば良かったのに。ネタにもなんないし、ちょっとがっくり。

10:19 駐車場

道間違いに気付いて結局またこの橋に戻ってきた。くっそーこれで1時間のタイムロスだ。ちなみに、戻る途中に散歩中の地元のおばちゃん2人組みに出会い、僕が歩いたルートを確認すると、「あんた、この道は飯豊温泉の源泉に行く道なのよ!今は無くなっているけど昔はこの先に小屋があって温泉に入りに行ったものなのよ!そして下にある飯豊温泉と梅花皮荘は、この源泉からお湯を引いているのよ!」と教えてくれた。ん~確かに黒くて太いホースがあって、いかにも水か何かを下に引いているような感じだったもんな~。

10:20 梶川尾根登山口

今度こそちゃんと橋を渡ると、渡ってすぐ右手に梶川尾根を示す小さな看板があった。「あ~最初からこの橋を渡っておくべきだった」と今更言っても仕方が無い。

10:33

梶川尾根はいきなりの急登で、しかも急登が延々と続く。そして今日は風が無いので、体温が上昇してアホみたいに汗が出てきて正直しんどい。

12:33 湯沢峰

大した景色も望めぬまま、湯沢峰に到着。よく分からないが「俺ってこんなに体力無かったっけ?」と思う程歩けなくて、歩いては休みを繰り返して何とかここまでやって来た。湯沢峰からは180度の展望が広がるが、休憩するには狭い場所だ。

13:29 滝見場

相変わらずペースが伸びずにだらだら歩いていると、滝見場に到着。滝見場と言っても滝は遥か遠くにあり、望遠ズームでやっと撮影できる位だ。

この滝見場からは、もう一つのルートである雪渓を登る石転び沢ルートを望む事が出来る。カメラの300mmの望遠レンズで見ても人が歩いているのは分からなかったが、暑いこの時期に未だにこれだけの雪渓が残っている事に驚きだ。

滝見場のパノラマ写真を見る

14:30 五郎清水

滝見場から樹林帯の急登を1時間程登ると、五郎清水に到着。登山道のすぐ近くに水が流れているのかと思いきや、水場はここから25m下った所にあるらしい。

2分程下ると冷たくて美味しい五郎清水の水場だ。

ここから2時間位頑張れば門内小屋に辿り付けるのだろうが、疲れたので本日の行程はこれまで。幕営が許可された場所ではないが、「地肌が露出している自然に影響の無い場所なので」と申し訳ないが、ここにテントを張ってここで一晩過ごす事にする。

2日目の記録

04:52 五郎清水を出発

天気予報通り今日も晴れだ。朝日が上がると同時に出発する。

05:24

五郎清水からは急登が続くが、少し登ると左手に北股岳が見えてきて疲れもふっ飛ぶ程の展望なので足取りは軽い。

05:47 梶川峰

急登を登りきると梶川峰に到着。門内岳から北股岳の稜線もすぐそこに見えており、ここまで来ればもうこっちのもんだ。

梶川峰のパノラマ写真を見る

06:23

なんだこの展望は~!飯豊山は展望も花も素晴らしいって事は調査済みであるが、こんなにも素晴らしい展望を望めるとは思っていなかったので、ちょっと驚きだ。たまらずに写真を撮りまくる。写真は梶川尾根から見た北股岳~烏帽子岳~飯豊本山へと続く稜線だ。

梶川尾根登山道のパノラマ写真を見る

こっちは梶川尾根から見た地神岳方面。ニッコウキスゲも沢山咲いていた。

06:37 扇ノ地神

扇の地神に到着。ここで尾根道も終わり。あとはもう左右に展望が利く飯豊本山へと続く稜線歩きだ。

06:53 門内小屋テント場?

門内小屋直下にはテント場があった。地図にはテントマークは記載されていないが、幕営可能らしい。

06:55 門内小屋

テント場のらしき平地のすぐ上には門内小屋。沢山の登山グループがおり、これから出発するらしくて騒がしいので、ジュースを1本買って飲んで門内岳に向かう。

07:11 門内岳

門内小屋から門内岳は目と鼻の先だ。北股岳方面から来る登山者で山頂は沢山の人がいたが、人が少なくなってきたのを見計らってパノラマ写真を撮影。それにしても素晴らしい稜線に展望だ。飯豊本山はまだまだ先だけど、まだまだ先である事が嬉しいような気もする。だってこれだけ素晴らしい展望を望みながら歩けるんだもんね~。

門内岳のパノラマ写真を見る門内岳山頂直下のパノラマ写真を見る

08:13 北股岳

北股岳に到着したら、今度は大日岳がドーンと待ち構えていてご対面。御西小屋に早く着いたら大日岳ピストンをするつもりだけど、まだまだ先だ。

北股岳のパノラマ写真を見る

08:23

一度、梅花皮小屋まで下る。

08:36 梅花皮小屋

北股岳を下りきると梅花皮小屋に到着。なんか見た目は普通の一軒家って感じ。それにしても、梅の花の皮と書いて「かいらぎ」と読むのだが、こんなの絶対読めね~。

梅花皮小屋内部はこんなに綺麗。ついでにトイレも綺麗。一度泊ってみたいもんだ。

梅花皮小屋から歩いて1分位のところにある、「治二清水」の水場。水量は豊富で洗濯ができるほどだ。他に登山者もいないので、裸になって体を拭いたり頭を洗ったりして超気持ち良かった~。

09:26

余りにも居心地が良くて30分以上も梅花皮小屋に長居してしまった。梅花皮岳に向かう。

09:32 梅花皮岳

梅花皮岳直下から北股岳方面を望む。ん~素晴らしい。梅花皮小屋から梅花皮岳は一登りですぐに到着。山頂からは北股岳に烏帽子岳に大日岳の素晴らしい展望が広がっていた。

梅花皮岳のパノラマ写真を見る

10:02

何種類も何色もの沢山の花が咲いていて綺麗。ちなみに花に余り興味が無いので写真を撮っていないが、梶川峰からはどこを歩いていても花が咲いている位、この山は花だらけだ。

10:06 烏帽子岳

烏帽子岳の山頂に到着。梅花皮岳からよりも更に大日岳が大きく見えた。福島県側からどんどん雲が湧いてきていて、今日中に大日岳に登れるか少し不安。

烏帽子岳のパノラマ写真を見る

10:35

夏山だから仕方が無いけど、あれだけ晴れていたこの稜線にもガスがやってきた。

烏帽子岳-御西小屋間登山道のパノラマ写真を見る

11:20 御手洗ノ池

御手洗ノ池を通過。実はパノラマ写真にも写っている通り、稜線に上がってからというものの、数え切れない位に沢山のトンボが飛んでいて、こういった池でヤゴが育っているのかな~と思っていたのだが、後々聞いた所によると、このトンボ達は下界で成虫になって稜線まで避暑にやって来ているんだそうだ。ん~トンボも暑いのは苦手なのね~。

12:02 天狗の庭

天狗の庭に到着。この辺は湿原?になっていて、立ち入り禁止のロープが張ってあった。朝から何も食べていないのでここで昼食を食べる。

12:56 御西小屋

烏帽子岳からピークらしいピークを踏んでいないので、御西小屋手前の天狗岳に登ろうとするが、ハイマツ漕ぎになったので断念。そうこうしているうちに、これまた綺麗な御西小屋(トイレは臭かったけど・・・。)に到着。それにしても飯豊山の山小屋は何処も綺麗だ。今日はここにテントを張って、明日朝の飯豊本山に備える事にする。

御西小屋に到着した頃には大日岳はガスに覆われて何も見えないので、ガスが取れそうになったら登る事にするとして、小屋から5分ほど下った所にある水場に水を汲みに行く。水場に到着すると辺り一面ガスで先の見通しが利かなくなり、人の気配もしないのでここでまた裸になって体を拭き拭き。水が豊富な山ではこれが出来るからありがたい。

結局ずーっと大日岳のガスが取れず、やっとガスが取れたのが17時過ぎだ。登って帰って来たら日が暮れてしまうので登るのは諦め、夕食を食べて夕焼けの撮影のスタンバイをする。写真は烏帽子岳と北股岳方面の夕焼け。余りにも綺麗で皆小屋やテントから出てきて歓声を上げながら写真撮影していた。夕食を食べて夜空を見上げると数え切れない程の星が出ていて明日の天気にも期待大だ。

御西小屋のパノラマ写真を見る1御西小屋のパノラマ写真を見る2

御西小屋のパノラマ写真を見る3

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