登った山
天狗山(308m)
日程・行程
2012年5月1日
天狗山林道i入口(8:24)-天狗山(8:56/9:07)-天狗山直下(9:13)-天狗山(9:21/9:28)-天狗山林道入口(10:32)
地図
登山記録
楽しみにしていた長万部岳も装備不足で登れず、昨日の夜に実家に戻って翌日の計画を立てようとするが、殆どの登山対象の山は残雪が豊富で登れそうもない。
こんな時は僕の北海道登山のバイブルであるSAKAG氏のホームページ一人歩きの北海道山紀行である。早速登れそうな手軽な山を探していると、実家から近い「天狗山~白神岳」の記録が目に止まる。SAKAG氏の記録によると天狗山は「北海道最南端の山」、白神岳は「北海道最南端の一等三角点の山」であり、白神岳の山頂から津軽海峡越しに世界遺産の白神岳を眺めたなんて面白い事が書いてあるので迷わず登る山が決まった。
実家を8時に出発し車で20分少々で天狗山への林道入口に到着。ここへは国道228号線を松前町方面に進み、北海道最南端の白神岬を過ぎて一番最初に現れる白神集落の右折道を高台に戻るように登っていくと到着する。ちなみにこの先の舗装路を真っ直ぐ進むと海上自衛隊が運営している松前警備所白神支所であり、ここでは敵艦船の監視警戒を行っているらしい。
沢にかかる橋手前の空きスペースに車を止め、天狗山へと続く砂利道の林道を登って行く。ちなみに天狗山までは林道が続いており車でも登れるようだが、車で行ってはトレーニングにならないのと林道の傾斜が急でFFの車では厳しそうという事もありここから歩いて山頂に向かう事にした。
歩く分には全く問題のない砂利道の林道を眼下に広がる津軽海峡を眺めならひたすら登っていく。
ひたすら黙々と登っていると、目の前に山頂に電波塔が立つ天狗山が見えてくる。
林道を登ると平坦な分岐となり、目の前に謎の小屋が現れる。この地点から右にはNHKの電波施設がある事が標識から分かるが、この小屋は地図にも記載がなく謎である。とりあえずこの小屋は帰りに調査する事にして左の天狗山へと続く林道を進む。
謎の小屋がある分岐から天狗山方面に向かうと更に道は急になり、深いわだちが多くなってきたので「やはり車で来なくてよかった」と思った。ただしSAKAG氏は車で登られているし、それに車が通った跡があるので四駆の車であれば登れそうだ。
林道沿いにはカタクリとキクザキイチゲが咲いていて、思わぬスプリング・エフェメラルとの対面に登りでキツくなっていた顔がほころぶ。
後ろを振り返ると眼下に津軽海峡と松前町が見え、天気も快晴なので気分よく歩けた。
天狗山の山頂下に到着。山頂下には車が2,3台止められるスペースと電波施設があり、建物内からは何をしているのか不明だが時々ゴーゴーという音が鳴っていた。
電波施設から先は芝生が敷かれた急傾斜を登っていく。登っている途中で左に見える段々畑のように刈られた笹原の上にカタクリ、キクザキイチゲ、ニリンソウ、ミヤマスミレなどの春の花が沢山咲いていた。
電波塔が立つ天狗山の山頂に到着。山頂からは電波塔が邪魔ではあるが360度展望が利き、眼下に広がる津軽海峡、海峡越しに青森県、檜山地方の山々が見え素晴らしい眺めだった。
天狗山の山頂でパノラマ写真を撮影した後は、踏み後を辿って向かいにあるこれまた電波塔の立つ白神岳に向かう・・・
はずだったのだが、余りにも笹薮が濃いので5分位藪漕ぎして「これ以上は無理!」と再び天狗山に泣いて戻ってきた。SAKAG氏が歩かれた7年前は笹薮が刈払いされた直後であり、7年も経つと刈払いされた箇所には背丈以上の笹薮が生い尽くされていた。SAKAG氏であればこんな笹薮なんて刈り払いされていなくても楽勝なのだろうが、僕のレベルでは到底無理である。悔しいので250mmの望遠で白神岳の山頂付近を撮影すると、どう考えても360度展望が利きそうな山頂が撮影され、更に悔しくなってしまった。
白神岳に登れず悔しい気分を変えるため、山頂直下に咲くスプリング・エフェメラルを撮影しながら下山する。
カタクリの群生
スプリング・エフェメラルの撮影を終え、林道を下ると謎の小屋がある分岐に到着。このまま真っ直ぐ進むと展望の良い箇所にNHKの電波施設があるが、展望はもうお腹一杯なので謎の小屋を見学に向かう。謎の小屋に近づいてみると「啼星小屋」の看板が掲げられており、鳥類観測所だった。下山して両親に聞いてみたところ、先日TVでこの小屋が紹介されており、網で渡り鳥を引っ掛けて足にタグを付けて再び放つような作業をしている小屋との事だった。
謎の小屋の正体がわかったところで、最後に天狗山を望んで下山する。
下山途中で1台車が登っていったが登山者なのか鳥類の研究者なのかはわからなかった。林道を下りきると、林道入口に無事到着し、登山なんだかトレーニングなんだかよく分からない山登りは完了。白神岳にはもう少し藪山に強くなってから再び登る事にしよう。